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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
日記編(Dシリーズ)
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D-05 エリア


エリア

拡張魔法詞




「ファイアス エリア!」

「お、炎属性範囲魔法攻撃か?」

「そーだよー」


 魔法使いがにこにこしている。

 この、魔法以外に特筆すべきことのない少女。

 その笑みが、実のところ舟長は苦手だった。

 と、いうのも、この笑みを浮かべているときの魔法使いは危ないのだ。

 散々実験台にされてきた舟長は、知っている。

 今日も早々に離れようとして、阻まれる。


「ほかにも見てってよ」

「ほか?」

「そう。いま取り組んでるのは、新しい魔法体系の作成なんだけど」

「なんか、えらく難しそうな課題に取り組んでるな?」


 学園の課題か、と言いかけて違うなと首を振った。

 三年間お世話になった学園は、ついこの間卒業したばかりだ。

 では、何故このパーティーメンバーは燃えに燃えているのか。

 舟長には分からなかった。


「えへへ。見ててね」


 今更逃げる訳にも行かないので、舟長はおとなしく見守る。

 魔法使いは、術を唱えた。


「ファイアス トリプル!」

「ファイアスは二つの炎球を出す……つまり、六回攻撃だと?」

「どんどんどーん!」


 舟長の予想に反して、炎球は等間隔に三角形を描くように配置され、そこから各々二つずつ発射された。

 これによって何が起こるか。

 普通、ファイアスは真正面にしか飛んでいかない。

 相手はほんの少し左右に避けることによって、攻撃を無効化することができる。

 素早さも瞬発力も体力もない魔術師以外なら、脅威にならない魔法。

 それがファイアスの位置付けだった。今までは。


「ちょっと舟長立ってみて」


 ほら来た! また実験台の役だ。

 舟長は苦々しく思いながら、壮大に広がる草原を背に魔法使いを見据える。

 まあ、オレなら素早さで余裕だろ、そんな風に思っていた。


「ファイアス! トリプル! ダブル!」

「え!?」


 三つに増えた炎球が、そのまま横にコピーされるかのように増えた。

 炎球は六個だ。6×2で12個の炎球を避けなければならない。


 さらに、脅威なのは、その幅。

 炎球の範囲は、魔法使い二人分ぐらいの幅があった。

 もう、これは素早さだけの問題ではない。

 大きく回避行動をとった舟長を、さらに魔法が襲う。


「ファイアス エリア ダブル!」

「ちょちょちょ、範囲攻撃はだめだろ!?」


 抗議も空しく、舟長は炎の中に呑まれた。






魔「舟長ー、さっきなんか言ったの?」

舟「聞こえてなかったのぐらい、知ってますー」

魔「ふーん。まあ、とにかくこういう魔法世界観も描きたいって話です」

舟「書けよ、勝手に! オレを巻き込むな!」

魔「まだ全部整えてないから書かないよ」

舟「まだだと。オレの地獄は続くぜ」


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