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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
隣の大陸編(Fシリーズ)
406/527

F-13 ファイブアプローチ


ファイブアプローチ

ぼっちに厳しい社会ですね




『エルナちゃん、手紙が届いてるよ』

「手紙?」

『宿屋のおかみさんが持ってるみたい』


 相変わらず、どこからそんな情報を得てくるのか、魔法使いが言う。

 メッセージの新着機能なんてないから、人力でやるしかないのだ。

 ちなみに情報源は、予言ができる系ウォーリア、斧戦士である。


「ヘレンさん。あの」

「ああ、あんた宛てに手紙が来てるよ! この筆跡からして、差出人はケビンだね」

「ケビンさんが、ですか。なんだろ……。とにかく、ありがとうございます!」

「どういたしまして。ケビンはなかなか奥手だからねえ……」


 奥手? 何の話だろう。

 ケビンさんはもしかして、ヘレンさんのことが好きなのかな。

 自分が対象だとはいっさい考えない、エルナである。

 さっさと部屋に戻って、手紙を読み始める。

 ヘレンの思惑をよそに、手紙の内容は実に色気のないものだった。


「パーティーの人が病気で休んでる……!?」

『五人で戦闘したいから、エルナちゃんに来てほしいみたいだね』

「なんで五人なんだろう」

『分かんないけど、どうする? 行く?』

「行こうかな。ケビンさんにはお世話になったし、困ってる人を助けるのが、ヒーラーの役目だから」

『オッケイ! さて、待ち合わせは……セミナの広場だね。早速行こう』


 意気揚々と、街道を抜け、エルナはセミナの街のベンチへ。

 あの、お腹を空かせながら空を眺めたベンチだ。

 すると、そこにはケビン氏と、三人の女の人がいた。


「こんにちは。エルナと申します。ヒーラーです」

「エルナ! 急に呼び出して、ほんとに申し訳ない。こっちはパーティーメンバーの、アリサ、リリア、ヒルダだ。順に、発明家、重戦士、魔術師になる」

「アリサよ。発明家といっても、主に機械技師として――」

「彼女の話は長くなるから無視していいわ。私はリリア。騎士の真似もできるのよ」

「あの、ヒルダと言います。普通の魔術師ですみません……」


 普通でない魔術師こと、魔法使いがエルナの視界上で鼻を鳴らした。

 仮にも魔術師であるなら、アタッカーとして自信を持たなければならないらしい。

 ふんすふんす、ちょっとうるさい。

 ので、斧戦士と一緒に、少し退場してもらう。


「早速ダンジョンに行っても大丈夫か?」

「エルナさん、武器は大丈夫?」

「バトルになれば出るので、平気です」

「じゃあ、行きましょう!」


 出発するエルナ+四人。

 ダンジョンまでの道のりで、エルナはずっと疑問だったことを尋ねた。


「ところで、どうして私が呼ばれたんですか?」

「五人ボーナスが欲しいからよ」

「五人……ボーナス?」

「えっ。……ああ、そうか。エルナはソロでやってたから――」

「納得してないで教えてあげなさいよ、ケビン!」






魔「パーティーメンバーのジョブがバラバラだと、ドロップ率がよくなるらしい」

舟「なんだそりゃ。超☆羨ましいシステムじゃねーか」

剣「パーティーメンバーの上限は五人か。この辺は一緒だな」

ア「五人でジョブがバラバラだと、最高効率でバトルできるのかな」

斧「そのようだな。どうも上昇値がかなり違うようだが……よく分からん」

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