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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
40/527

M-038 レインボーリーフ


レインボーリーフ

紅葉させる魔法




「ふー寒いね、今日」

「おはよう、魔法使いちゃん。今朝は凍結防止のヤツ入ってたから」

「おーい世界観しっかりしろ」


 舟長が嘆くなか、みんなでテーブルを囲って朝御飯にする。今日はパン派の魔法使いさんがお寝坊だったので、ご飯と味噌汁のセットだ。


「窓の外なんか見てどうした?」

「いや、この辺木がないから秋が来たのかわかんないなーって」

「紅葉がみたいの?」

「うん」


 相変わらず分かりにくい記述をする人である。魔法使いという人物は。


「んー、じゃあ今度ロデス方面にでも足伸ばす?」

「ロデスって花火大会の場所か。紅葉も有名なのか?」

「いや、聞いたことないな。単純に郊外だからありそうだが」

「うーん、人がたくさんいるところは苦手なのだ」


 魔法使いが苦言を申し立てる。もっと静かに一人っきりでひっそり紅葉を楽しみたい。それが魔法使いの願いである。


「木を調達するにも、今からじゃ遅いな」

「そうだ、ツリーシードは紅葉しないのか?」


 ツリーシードは、いつかの魔法学園での宿題である。

 魔法使いが一から作った魔法で、今では重要施設の周りに街路樹として生えていたり、冒険者のみなさんの壁として活躍していたりする。地味に功績を上げている魔法なのだ。


「あれ、常緑樹なんよ」

「マジかよ、詰んだな」

「絵の具かなんかで塗るわけにもいかないし」

「じゃあスプレーでシューって」

「道具の問題ではない」

「ランプみたいにオンオフ出来ればいいのにね」

「それだ!」


 魔法使いが叫んだ。


「それって?」

「あ」

「オンオフ、それが鍵だよ!」


 魔法使いは尚も叫ぶ。それからどたどたと階段を駆け上がり、朝食中だったことを思い出して戻ってきた。


「これ食べたらやるの」

「まあ、止めはせんが」

「ヨーグルトもちゃんと食べなよ」

「フルーツもあるよ」

「早く食べ終わりたいのに……!」






魔「できました。これがその魔法です」

舟「レインボーリーフか。悪くないネーミングじゃねーか」

魔「周りの木々を参照して三色ぐらいのグラデーションを生み出すよ。効果時間は1時間」

斧「緑・黄・赤ですね」

舟「レインボー(三色)」

魔「ツリーシードにかけて楽しみました」

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