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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
隣の大陸編(Fシリーズ)
395/527

F-02 ナビゲーションシステム改


ナビゲーションシステム改

もっと機能面を強化しろよ




『落ち着いた? エルナちゃん』

「う、うん。ほんとに異世界に来ちゃった……ってことでいいんだよね?」

『そうだよ。と言っても、帰れない訳じゃないから安心してね』


 同じ専門学校に通う彼女の声は、少女に安心を与えた。

 以前から、彼女とよく話していたのだ。

 異世界に行ってみたい、と。

 具体的には、異世界に行って、ヒーラーとして活躍しながら冒険したい、と。


「あっちに建物があるけど、向こうに行けばいいの?」

『ブッブー。残念、あれは関所だよ。このまま行くと、国外に出て危ないから、ちょっと待っててね』


 少女は素直にその場にとどまる。

 向こうの彼女は何か作業をしているらしく、声が途切れた。

 少女は少し心細い。

 そのときだ。

 低い男性の声が聞こえてきたのは。

 すぐに、落ち着いた感じの女性の声も聞こえるようになる。

 最終的には、声は三人分になった。


『えーと、エルナでいいよな?』

『もう、舟長ったら、急に話しかけちゃダメだよ。デリカシーないなあ』

『ほっとけ。エルナ、魔法使いの作業はかなり時間がかかるから――』

『ちなみに魔法使いというのは、君の友だちのことだぜ』

『……時間がかかるから、そこの切り株にでも座るといい』


 少女は声に従って、草地に腰を下ろした。


『え? そこでいいの?』

「大丈夫です! 切り株っていうのは……あ、あった。ありました!」

『うん、まあ、本人がいいならいいや』


 頑として座らない姿勢を取られたので、女性の声はそれ以上強制しなかった。

 少女がしばらくそうして待っていると、遠くで『できたー!』という声がして、また紙が一枚降ってきた。

 そこには、さっきとほとんど同じ文字が。

 ナビゲーションシステム改。


『そっちかよ!?』

『あーもう、説明なしじゃ分かんないでしょ。めっ』

『悪いけどエルナ、その単語を読み上げてくれないか?』

「えっ、はい! ……ナビゲーションシステム改」


 少女が魔法を唱える。

 ナビゲーションシステム改のクールタイムが始まる。

 それから、ぽむっと音がして、少女の視界に人形が三体映し出された。


「あ、この人たち、どこかで見たことあるような……」






舟「それ以上いけない」

ア「え、もしかして:変わったの、これだけ?」

E「わあ、人形さんがしゃべった!」

剣「声と人形が連動してるのか」

斧「これで、知らない人相手でも、誰がしゃべっているか分かりますね」

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