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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
388/527

M-361 モイモイ


モイモイ

自動果樹収穫魔法




「八字熟語!?」

「いや、四字熟語+四字熟語かもしれん」


 アサシンとその恋人舟長が、真剣に悩んだその日の朝……。

 スペルメイカーとして名を馳せる魔法使いは、ゲームに勤しんでいた。

 そう、この魔法使い、この世界では珍しいゲーマーである。

 異世界ここでは、外の世界のほうが不思議や冒険にあふれているので、ファンタジーを売りにしたゲームはそんなに売れない。

 そんなマイナーなジャンルで遊ぶ彼女は、異端者であった。


「ワインを作るゲームだって!」

「ほう。シミュレーションゲームか? 珍しいな」

「ううん。収集要素があるRPGだよ、たぶん」

「たぶんってなんだよ」

「だって、まだ未プレイだもの。知らないし」


 そういう問題だろうか。

 たまに作者が意図しない方向が楽しいゲームもあるので、なんとも言い難いのかもしれない。


「わあ、なんか黄色い実がたくさんなってる!」

「黄色? 梨かりんごか?」

「空想上の物語に、そんなものがでてくるとでも?」

「おま……ワイエースのファンはやめたのか」

「ごめんなさい。りんごだったね」


 魔法使いのマイフェイバリットゲームは、回復アイテムがお花や果実なのだ。

 ボス戦中に、りんごしゃくしゃく食ってるとしたら、相当な心臓の持ち主である。

 お花は……ほら、香りをかぐだけでリラックスするって言うから……。


「あ、見て。エンターキー押したら、全部収穫できた!」

「こんだけ木があるんだから、毎回一個ずつしか入手できないんじゃめんどうだろ」

「貴様、ワイエースを愚弄する気か?」

「急になんだよ。だいたい、あれは三個までしか持てないからだろ」


 正しく反論された魔法使いは、きゅーとうなった。

 しかし、ここで静かにならないのが彼女たる所以だ。


「よし、名前はモイモイだ!」

「は?」






魔「木の前で、魔法を発射! 自動収穫だよ!」

剣「良い子のみんなは、人ん家でやらないようにな」

ア「一瞬で収穫される系の魔法なら心配だけど、どうなんだろうね?」

舟「それが、一個収穫するのに結構時間がかかるんだ。だから、心配無用だぜ」

斧「……これって二字熟語の集まりじゃないの?」

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