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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
368/527

M-341 デリート


デリート

ストップとなにが違うんだよー!




「この間はどうも、ありがとう」

「どこかで会いましたっけ?」

「うふふ」


 妖艶な美女にケンカを吹っ掛けられた、冒険者スカイアドベンチャー。

 もちろん、売られたものは買う。

 五人と一人は、臨戦態勢にあった。


「忘れたとは言わせないわ。私の可愛い妹を虐めた輩め」

「あっ、そういう展開ですか」

「一話前の話かな」

「そういう言いかたしないでくださる?」


 美女の瞳には、憎しみが宿っていた。

 衆人のまえで、酷い目にあったことを泣きながら話してくれた。

 そんな妹を守るため、今日ははるばる隣の大陸からやってきたのだ。


 対するスカイアドベンチャーの、なんと失礼なことか。

 展開がどうのとか、このパターン前にもやらなかったかとか。

 少しはシリアスできないの!?


「私は妹ほど簡単に攻略できませんわよ?」

「ほほう。それは腕が鳴るぜ!」

「魔法使いは黙ってろ。でないと前回みたいになるぞ」

「むむっ」


 敵の美女が魔法を唱える。

 さすがに年齢、経験を積んでいるせいか、妹のように無防備に大魔法を撃ったりしない。

 着実に魔法をかさね、斧戦士が倒れた。


「まずは一人……」

「まあ、あいつは魔法に弱いし」

『がんばれ、がんばれ』

「くっそむかつく……」


 斧戦士の応援が聞こえる。

 美女の魔法はまだ続いている。

 舟長が回復をミスって死んだ。


『オレは倒れた表記じゃないのか!?』

『そんなことどうでも良くね?』


 アサシン、剣士、魔法使い……。

 二人減って、三対一になったので、美女の作戦が変わった。

 コラボマジックという特殊な魔法を使い出したのだ。


「A」

「え?」

「強化魔法……?」


 突然の魔法に、戸惑う三人。


「B」

「なんかやばそうだぜ」

「これってまさか?」


 魔法使いが意味ありげに呟く。

 さすが、魔法には目のない魔法使いである。

 ところがどっこい、ここで白状すると、情報源は斧戦士。

 相変わらず、その辺の魔術師より魔法に詳しいウォーリアーだ。


「C」

「知ってるの!? 魔法使いちゃん!」

「まずい、なんとか阻止しないと!」

「これが裁きとし知れ! コラボマジック-3rd-!」


 アサシンが前に出て、二人を庇った。

 ダメージ、2109。

 体力満タンのアサシンを一瞬で葬り去るこの威力。

 魔法使いは、この一瞬で魔法を生み出さなければならない。

 この状況を打開するような。


「全滅もあるか……?」

「大丈夫。すべて、わたしに任せて」

「何か策があるんだな? よし、オレは軽減に専念する」


 攻撃は剣士に任せて、魔法使いはタイミングを狙う。

 探すは、『詠唱B』。

 詠唱Aが終わり、発動する。

 ……いまだ!


「デリート!」

「B」

「うまく行ったかな?」

「どういう魔法か知らないけど、なにも起きてないわ。残念だったわね」


 Cの詠唱が終わり、美女はもう一度コラボマジックを発動させた。

 何も起こらない。

 コラボマジックの詠唱を繰り返しても、裁きは下されない。


「な、なに!? どうして発動しないの!?」

「ふふふ。仕掛けが分からなければ、突破することもできまい! 行け、サモンアゲイン! スカイアドベンチャーよ、いまこそ蘇るのだ!」






斧「このあと、めっちゃボコした」

魔「ネタがバレると、二度と使えない系。普通にストップでいい気がする」

剣「コンボ切り、もしくは強化系リセットで使うぐらいか?」

ア「発動が無効になったなら、最初からやりなおせばいいじゃない」

舟「SP足りねーって……」

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