M-340 ストップ
ストップ
問答無用で不発になります
「あなたたちなんか、この大魔法でイチコロよ!」
「やめなさい、大技はフラグですよ!」
「どんな制止法だよ」
すっごい久しぶりに、同業の人からケンカを吹っ掛けられた、冒険者スカイアドベンチャー。
断ることはしない。
五人で受けて立つ。
相手が一人だとしても。
「ああ、可哀想に、服がボロボロになって」
「そんな男性向けゲームみたいな仕様はありません」
相変わらず雑談を交えながら、攻撃をおこなう五人。
相手は大技のために無防備をさらしている。
またとない攻撃のチャンスだった。
「寄ってたかって! 女の子に酷いと思わないの!?」
「いや、ケンカ売ってきたのはあんただろ」
「最近は、モンスターに美人も多いし」
「それ、どういうフォローなの?」
「いや、別に、そういうモンスターも余裕で倒すし……」
「おすし!」
「おまえが言うのかよ」
緊張感のないやりとりに、敵の少女はいきり立った。
大魔法を粗目に完成させると、即撃とうとしたのだ。
しかし、完璧ではない魔法ほど恐ろしいものはない。
魔法は暴走し、少女を呑み込もうとした。
「させるか! ストップ!」
「え? 時止め?」
「それはフリーズです」
「きゃあ! な、なにが起こったの……?」
少女が尻もちをついている。
魔法使いが少女に手を差し伸べた。
「君の大魔法は、発動を阻止されて不発になったよ」
斧「少女の心を折りに行く作戦ですね」
魔「なんか泣かせちゃったんだけど……あのままのほうが良かったのかな?」
舟「判断は間違ってないが、かける言葉を間違えたな」
ア「不発なら、もう一度撃てばいいのにね」
剣「いや、あの傷じゃ無理だろ。一時撤退ってやつじゃね?」




