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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
363/527

M-336 サモンデビル


サモンデビル

殴れません




「模擬」

「はい」

「……最後まで聞いてよ!」


 魔法使いは抗議するが、舟長は聞いていない。

 いつも通り、草原の定位置に立って、魔法使いを待つ。


「はいはい、バトルスタートな」

「むむむー! そんな風に言う舟長に天罰!」

「なに、って、え?」

「模擬戦で勝負だ!」

「いつもと変わらねーじゃねーか」


 不遜に笑う舟長を倒すため、魔法使いは策を練った。

 普通に戦うだけでは勝てない。

 向こうのほうが物理ステータスは高いのだ。

 いわば、レベル4がレベル45にケンカを吹っ掛けるようなものだ。


「よし。これで行こう」

「ふーん、今日もまた新しい召喚術を試すのか」

「そうだよ。舟長にはぎゃふんと言ってもらわないと!」

「いま言おうか?」


 そんな屈辱的な気遣いはいらない。

 魔法使いは、提案を断り、術の構えに入った。

 舟長も召喚術の準備をしている。


「アシストデビル!」

「アシストデビル」


 やはり、初めのターンでやることは、どんな戦闘でも同じだ。

 自ステータスの底上げ。


 アシストデビルで、準備を整えた二人は、相手に攻撃した。

 まず、魔法使いの先攻、舟長に250ダメージ。

 舟長の後攻、魔法使いに751ダメージ。

 ここまでは、この間と同じ展開だ。


「魔法使いの残り体力は、680くらいか。次のターンで終わるな」

「ふん、やってみるがいいさ」


 魔法使いの強気な態度に、舟長は警戒する。

 迷った末、回復担当の悪魔を召喚することにした。


「でてこい、ケアデビル!」

「しまった、先攻を取られたか! でも……もうこれしかない。頼む、サモンデビル!」


 舟長の体力がみるみるうちに回復する。

 先攻を取れなかったことで、魔法使いは焦るが、もう手遅れ。

 発動した召喚体は、魔法使いの前に出て、舟長を攻撃した。


 ダメージ、1406。

 ケアデビルで回復していなければ、やばかったな。

 そう思いながら、魔法使いからの攻撃に備える。

 ……いつまで経っても来ない。


「魔法使い?」

「何してるの、舟長のターンだよ」

「え? おまえのターンは?」

「もう終わったけど」






魔「召喚体が攻撃してくれる場合は、ほとんど自分は攻撃できないのだ」

舟「確かに、二回攻撃はずるいからな」

魔「次こそ、ぎゃふんと言わせてやる。覚悟しててね、舟長」

舟「ほほう……。楽しみにしてるぜ」

魔「3ターンだ、3ターンで決着をつけてやる」

舟「元から3ターンしかないだろ」

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