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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
36/527

M-034 ストーンスロー


ストーンスロー

投石魔法




「わたし、ガンナーになる!」


 いつも訳の分からないことを言って、みなを混乱させる魔法使いが、相変わらず訳の分からないことを宣言し始めた。

 ガンナーは、拳銃やライフルを用いて戦うジョブだ。杖がメイン装備の魔法使いが行っても弱体化するだけである。


「ガンナー?」

「呼んだ?」

「呼んでねぇ。なんか理由でもあるのか?」


 斧を持つ前はガンナーとしてボス戦で活躍していた斧戦士がにょきっと顔を出す。が、舟長によって冷たくあしらわれていた。


「命中率が低いのなんとかならないかなって」


 説明しよう。ガンナーは序盤から中盤にかけて、命中率を上昇するアビリティを取得することができる。

 魔法使いはそれが欲しいようだ。


「魔法は必中だろ? なんでそんなもん……」

「この間石を投げたら、自分の方に跳ね返ってきて痛かった」

「そりゃ器用な当たり方で」

「怪我は大丈夫なのか?」

「うん。ちょっとすっただけで済んだから。もう治ってるよ」


 そう言って魔法使いはローブの裾をたくしあげた。

 若い乙女の肌が晒されて、舟長たちは赤面するより早くあきれ返った。

 魔法使いというヤツは女子力というものをいつしか返上してしまったらしい。


「あのね、魔法使いちゃん、そう簡単に素肌を見せちゃダメ。日に焼けるでしょ」

「そういう問題か?」

「一応男三人の前なんだ、魔法使いも気を付けねーと」

「……誰もそういう目で見てないのに?」

「そういうもんだ。それで、今度はどんな魔法を作ってきたんだ?」


 舟長の先読み攻撃が炸裂する。しかし残念、当たらなかった。


「えっ? 魔法って、今日はこれだけだよ?」

「マジで? おまえのことだから、魔法で投石できるようにしたったー、とでも言うのかと……」

「……。その手があったか!」


 ぽむ☆と両手を叩くと、魔法使いはすぐに立ち上がる。こういうときの魔法使いは行動が早い。戦闘上での行動は遅いのに。


「早速作ってくるー!」






魔「ストーンスロー、生成した石を真っ直ぐ投擲するよ」

舟「魔法は必中だからな。おまえみたいなノーコンでも当たる訳だ」

ア「そもそもノーコンの子に命中率アップって効くの?」

剣「さあな。すこしは改善するだろ」

斧「少なくとも、まっすぐ投げたつもりが後ろに飛んでく、ってことはなくなりそう」

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