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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
355/527

M-328 スクエアゲート


スクエアゲート

異能を魔法に




 リビングに集まる影、四つ。

 魔法使いのいない、スカイアドベンチャーだ。

 彼女がいない理由は……。


「舟長、あんまり根を詰めちゃだめだよ?」

「アサシンこそ、夜更かしはなんとかの大敵じゃないのか?」

「肌とか髪とか、人間の身体って不思議だよなあ」

「そう。だからこそ、彼女は早く寝ているのだ」


 単に、今の時間が九時を回っているからだ。

 あんまり遅くまで起きていると、次の日眠くて使い物にならない彼女は、既に布団のなか。

 ぐっすり、すやすや眠っている。


「ところでさ、斧戦士」

「なに?」

「あの、魔法使いちゃんを助けるときに使ってた……」

「ヒモのこと? あれは――」

「いや、ヒモは普通のヒモでしょ。そっちじゃなくてさ!」


 斧戦士は一度きょとんとして、もしかして……と、自信のなさそうな顔で言ってきた。

 他人など路傍の石程度にしか思っていない彼にしては、レア表情である。


「スクエアゲートのことか」

「そうだよ。それそれ。あれは、いったいなんなの?」

「なに、と言われてもな……。おれが普段使っている能力を魔法にしただけだ」


 相変わらず、そんじょそこらの魔術師より魔法ができる戦士である。

 あっさりと魔法化したと言った彼は、それ以上の説明をする気はないようだ。

 アサシンはさらに突っ込んだ。


「ここから魔法のかかった空間に飛び込んでも、変化なく使えたよね」

「うむ」

「どうして? 普通の魔法学では無理なことなんだよ、それって」

「それは、たぶん、ゲート内がどこの世界にも属さない、狭間であるからじゃないかな」

「狭間? 世界と世界の間にあるとか、そんな感じ?」

「ちなみに、時空を裂くことで入れるが、出口を作れる能力がないと詰むよ☆」


 アサシンの言葉には答えず、斧戦士はおどけて言った。

 ついでに捕捉すると、狭間どこの世界からもサーチすることはできない。

 囚われ人からしたら、最高の逃げ場所かもしれない。

 しかし、何故か時間の経過があり、お腹が空くので、出口がないと餓死したり老衰で死ぬ。


「もしかして、サンドバックに逃げられたことある?」






斧「あいつはお腹が減ったら、諦めて出てきたよ」

剣「そうか、仮に出口が作れても、出た先の世界で捕捉されるから……」

舟「サンドバックには都合が悪い訳か」

ア「お腹空かせるって、普段ご飯出してあげてるの?」

斧「いいや。腹が空く前に、いつも死ぬので問題ない」

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