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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
348/527

M-325 フェイク


フェイク

ふぇえ……悪用厳禁だよぅ……




「誰だよ、この幼女」


 満月の夜。

 舟長がつぶやいたかどうかは置いといて。

 魔法使いは、エフェクトマジックの改良に取り組んでいた。


 エフェクトマジックは、その性質上、効果をもたない。

 そのうえ、パーティ用なので、パチパチと謎の環境音が鳴る。

 完全に音も再現できれば……いったい何が出来上がるのだろうか?


 魔法使いは先なんて見てなかった。

 とにかく、よりよく、より使いやすい魔法を作りたかった。

 そして……。


 魔法は完成した。

 まったく別の魔法として。


「えーい、フェイク、ヒール!」

「フェイクヒール?」

「いいえ、違います。そういうのも面白そうだけど」


 舟長は、さっきアサシンに蹴られて減っていたHPを確認した。

 減ったままだ。

 だが、エフェクトマジックと違って、ちゃんと回復の音はしたし、パチパチ音も聞こえなかった。

 舟長は、自分でヒールをかけてから、魔法使いに話しかけた。


「なんだ、この魔法は」

「ふっふっふ。エフェクトマジック完全版、だよ!」

「まさか、ホントに作っちまったのか!?」

「へ? なんで? 舟長もパチパチ音何とかしてほしい、って言ってたじゃん」

「だって、おまえ……!」


 舟長が何か言いかけたときだった。

 斧戦士が横切る。

 舟長と魔法使いが二人っきりで話しているのなんか、珍しくない。

 斧戦士はそのまま通り過ぎた。


「びっくりした……タイミング良すぎかよ」

「何言おうとしてたの?」

「ホントだよねー。何、言おうとしてたんだろうねー」


 声が一つ加わった。

 声の主はアサシン。

 舟長と恋仲にある。

 ちなみに、最近ケンカしたばっかなので、アサシンの声は冷たい。


「い、いや。別に……」

「じゃあ言えるでしょ。言ってみてよ、ねえ。ほら」

「……っ、た、単にだな! 何に使うのか――」


 舟長が言いかけたとき、斧戦士がさっき入ったばっかりの扉から現れる。

 舟長のセリフは再び止まった。

 アサシンがおもしろそうに、ニタニタ見ている。

 斧戦士は不思議そうに舟長を通り過ぎ、魔法使いに話しかけた。


「なんかさっき舟長に話しかけられてたけど、何かあった?」

「ううん。これから話してくれるとこ」

「ふーん」


 二人の視線に加えて、斧戦士の目が舟長を襲う。

 しかも、間の悪いことに、騒動を聞きつけた剣士までやってきた。

 パーティーメンバーにじっと見つめられたリーダーは、やけくそで叫んだ。


「だから、何に使うのか聞きたかっただけなんだよっ!」






魔「使い道? なくてもよくない?」

ア「まるっきり効果なしの、エフェクトだけの魔法かあ」

剣「煽りに使うぐらいしか思いつかねーな」

舟「斧戦士なら使えそうだな」

斧「魔法使いさんが作った魔法だから、喜んで使うよ?」

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