A13-136 リジェネプラス・プラス(邪)
リジェネプラス・プラス(邪)
さっさと昏倒していただきたい
「やあ!」
「わあ、こんにちは☆」
爽やかな挨拶を交わし合った、男二人は、険悪な表情で武器を投げ合った。
鉄格子の外からは、矢印のような黒い槍が。
鉄格子のなかからは、男の得意魔法、カルメンビートが解き放たれる。
しかし、どちらも鉄格子に阻まれて、相手には届かない。
「なんか、最近こっちに来るの多いな?」
「ネタがなくて」
「え?」
男がびっくりしている間に、鉄格子の反対側にいる青年は呪文を唱えた。
「リジェネプラ・プラ」
「うん?」
「さっさと昏倒しろ」
「は?」
なかなか倒れない男。
レジストされているのだろうか。
呪文を唱えた青年はイライラしている。
「……ありゃ?」
「わーい! 死ね死ね」
急に子どもみたく罵り始めた青年は、鉄格子の奥に槍をたくさん生成して、男にぶっさす。
男の意識は既にない。
しかし、槍が消え、傷が増える傍ら、魔法の効果で傷は次々に治っていく。
五分後、起きた男はウニみたくなった自分を見て、大爆笑した。
「生きてるって素晴らしいね」
魔「リジェネ++を素直にプラプラと読んだ自分が怖い」
斧「インクリメントなんですね、分かります」
舟「おまえらは急に何を言い出したの?」
剣「リアルの事情が侵食している……」
ア「プログラマーって怖いね」




