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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
31/527

M-029 ロングアーム


ロングアーム

のびーる腕




「誰か助けてー!」

「いやもうちょいで地面だから」

「言うほど助けてって場面じゃないよね」

「ま、オレらなら無事に地面に下りられるけどな」

「わたしは無理!絶対無理!」

「ぷらーん」


 そんな阿鼻叫喚なことに、魔法使い()なっているのは数分前の己の所業が原因だった。

 ついムカッと来たので舟長に魔法を撃ったら、避けようとした舟長が崖下に転落。助けようとしたアサシンと剣士が舟長を追い落下。魔法使いも何故か小ジャンプをかましたあとに落下。

 そして出来上がったのが、連結した四人の人体鎖。それを斧戦士が支えている状態だ。


「ステータス的腕力のおかげでいつまでもぶら下がってられるけど、ぶら下がってるだけじゃ事態が進展しないよ!」

「説明乙」

「そうだ、腕力が700ぐらいある斧戦士なら、四人まるごと持ち上げられたりしない!?」

「腕力じゃ無理だな。まあな、持ち上げられるだろうが、それは超常現象なのでやめておく」

「おまえフリーズのときにもっとやばい無茶かましてただろ!」


 できるが今はできないらしい。難儀な設定ですな。


「だったら、わたしの魔法の出番だな!ロングアーム、それにツリーシード!」


 ロングアームで腕は伸びたりしないが、変わりに別のものが伸び、地面に着弾する。すると、そこからツリーシードが発動し、大きな木が生えてきた。


「舟長、そこの木に飛び移って地面へ移動するんだ!」

「わ、分かった」

「アサシンちゃん、剣士も! できるなら飛び移るんだ!」

「まあできるよ」

「余裕だぜ」

「で、わたしが……こんな高いところから下りられないよ〜!」

「考えてなかったのかよ!」


 舟長の突っ込みが入った。

 三人が近くからいなくなったせいで、魔法使いは余計に心細く感じていた。地面も遠ざかったし、ずっと逆さまなせいで頭に血が上るし。もうさんざんだった。


「で、おれが魔法使いさんを持ち上げれば良いわけね」


 斧戦士の声が聞こえたと同時に世界が回転を始める。びたーん。魔法使いは地面に転がった。

 助かったのだ。






舟「あのあと地道に崖を登るはめになったぜ!」

剣「そんなに怒らなくてもいいだろ?」

ア「余裕でできたでしょ余裕で。だから、魔法使いちゃんは何も心配しなくていいからね」

魔「……うん。ロングアームが伸ばしているのは、発動地点だよ。手元から手のひらが向いている方向に発射されるんだ」

斧「ツリーシードは地面に手を置かないと発動しないから、ロングアームで地面まで伸ばしたんだな」

魔「うまく使いこなせば、身体から離して魔法を撃ったり、足やお尻から魔法を撃ったりできるよ」

舟「ただし魔法は以下略ってやつだな」

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