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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
308/527

A10-284 ホット&コールド(邪)


ホット&コールド(邪)

時間経過では治りません




「おはよう、サンドバッグ」

「おはようさん」

「なんだ、起きてたのか。寝てたなら、ホムラモエールで焼いてやろうと思ったのに」

「ああ、そういえば、オレの完成品見てくれた?」


 男は親しげに青年に話しかける。

 青年も男と話すこと自体は嫌ではないらしい。

 残念がりながら、魔法陣を背中に隠す。


「ってか、それ、自分の腕が燃えるヤツじゃん。どうやってオレを燃やすのさ?」

「おれの腕を燃やすだろ? 腕を切って、おまえのほうに投げる。これで燃えるな」

「この人、躊躇なく腕を切るとか言ってますよ?」

「さらに再生の力を付与すれば、永遠に燃えるからwin-winだな」

「win-winなんて存在しねーし、それはwin-loseだ!」


 男がわめいている。

 うるさくなってきたので、男を黙らせる手段を探す。

 あった。

 これなら。

 きっと彼女も喜んでくれる。


「おまえのことなんか大嫌いだから、こうしてやる」

「なにその、急な反抗期……」

「仲直りの魔法、ホット&コールドだ」

「はあ? 絶対おまえそんなこと思ってな――急に身体が重く……?」

「せいぜい苦しめ」

「矛盾してる、この人! てか、これ……熱って嘘だろ!?」


 仲直りする気なんかさらさらない青年は、高笑いをしながら帰っていく。

 男は床に手をついて、ぜいぜいと喉を鳴らす。

 床の冷たさが気持ちいい。

 病気どころか、風邪すら引いたことがないってのに。

 明らかな異常事態だった。

 やけに症状が重いし。

 男は床に倒れ込む。

 明日になったら治っていることを信じて。






斧「……あれ、死んでる。なんで死んでるんだっけ? まあいいや」

斧「蘇生しなくちゃ。リバイブー」

?「ようやく生き返れた! なにあの病! 全然治らないんですけど!」

斧「しまった、おれ式で蘇生させれば良かった」

?「これ以上やられてたまるか!」

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