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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
305/527

M-293 シルフガーディアン


シルフガーディアン

洗濯物を包み込む優しい風




「できたよ、アサシンちゃん!」

「ふぇ、できたって何が?」

「洗濯魔法!」

「洗濯……魔法……?」


 記憶をたどるアサシンだったが、すぐに諦めた。

 素直に聞こう。

 適当に話を合わせて、あとで困るなんて、アサシンの趣味ではないのだ。


「ごめん、いつの話だっけ?」

「エアスペクトルだよ! エアスペクトルっていう、大きな扇風機の魔法作ったとき!」

「エアスペクトル……扇風機……?」

「なあ、それって、オレが階段まで吹き飛ばされたヤツか?」

「そうそう! 舟長よく覚えてるねー」

「やられたほうは覚えているもんです」

「ふがー、ごめんー」


 舟長と魔法使いのやりとりを見て、ふっと記憶がよみがえる。

 そうそう、あの日は雨の日で、洗濯物が乾いていなかったのだ。

 そこに乾燥魔法がやってきたものだから、期待していたら思ったより威力が強くて……。


「魔法使いちゃん、ボク思い出したよ」

「ほんと?」

「ついに強弱がついたんだね」

「いや、それは付けてない」


 期待を込めた一言が一刀両断だ。

 アサシンは、びっくりして舟長と魔法使いを見た。


「えっ? どうして!?」

「つけると魔法が不安定になったから」

「それなら仕方ないな」

「じゃあ、できあがった魔法を見せてよ。どんなふうなの?」


 アサシンの言葉に、魔法使いは快く答えた。


「行くよ。シルフガーディアン!」


 緑色の風のエフェクトが現れ、透き通ったエメラルド色の球体が現れた。

 近くに飾ってあった、吊り下げ型の装飾品が揺れている。


「この球体から風が出てるの?」

「そう。これはシルフ。風の精霊だよ」

「属性特化のモンスターにそっくりだな」

「うへへ」






魔「うへへ、うへへ」

舟「図星だからって雑な誤魔化しかたをするな!」

斧「どんな怒りかただ」

ア「なんか舟長、一度は魔法使いちゃんに物申さないと、気が済まないみたい」

剣「で、洗濯物は乾きそうなのか?」

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