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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
302/527

M-291 バトンタッチ


バトンタッチ

キミに決める魔法




「ぎゃー」

「しまった……!」

「まずい!」


 いつもの戦闘風景。のはずが。

 立っているスカイアドベンチャーは二人しかいなかった。

 ほかの三人は、倒れグラで横たわっている。

 回復ができなかった一瞬を狙われ、舟長、アサシン、剣士が敗れる。

 あとには、奇跡的に躱した魔法使いと斧戦士だけが残されていた。


「ターン制っていいね」

「そうだね」


 ATBではなく、ターン制を採用しているスカイアドベンチャーは、敵の攻撃を受ける前に、好きなだけ悩むことができる。

 どの回復を使うかとか、誰を率先して生き返らせるかとか、どの敵を狙って攻撃するかとか。

 一時間でも二時間でも、一日中だって悩むことができる。


「どうしよう、ごり押しでも勝てそうだけど」

「こっちの体力も少ないし、下手に回復してると全滅するかもな」

「うーん、じゃあ分かった」

「ん?」

「わたしがめっちゃ補助魔法かけるから、斧戦士さんは力いっぱい攻撃して」

「了解」


 斧戦士は斧を構え、空中をぶんぶん飛び回る敵に照準を定めた。

 空中に居ようが、微妙に左右に揺れていようが、関係ない。

 敵に当たるかどうかは、自分の命中率と、敵の回避率で決まるのだから。


「ランダムダンス!」


 魔法使いの補助スキルで、攻撃力アップが魔法使いに付与される。

 いいなあ、と斧戦士が見ていると、魔法使いはにっこり笑った。

 魔法使いはもう一度ランダムダンスを唱え、さまざまな強化をおこなう。

 敵の攻撃が魔法使いに当たった。

 すんでのところで生きながらえた魔法使いは、最後の呪文を唱える。


「バトンタッチ!」


 魔法使いに付与されていた補助スキルが、斧戦士に付与された。






魔「ふがー!」

斧「ああ、魔法使いさんがやられた……!」

斧「絶対許さんぞー!」

斧「ベルセルクアタック!」

斧「よし、討伐終了。宿屋に戻って回復するぜ」

舟「おい、蘇生してくれよ」

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