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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
30/527

M-028 マジックキス


マジックキス

混乱魔法




「キスをすると魔法が解けるとか言うけど、それってどういう原理なんだろ」


 魔法使いが唐突に言った。本を読んでいたわけでもなく、小説を書いていたわけでもなく、ただ食後の時間、何をするでもなくぼーっとしていたときのこと。魔法使いが急に立ち上がって言ったのだ。


「愛する者の、しか効果ないヤツだよな?」


 真っ先に反応したのは舟長。魔法使いと話をすることが多い彼は、こういう突拍子もないことにも慣れている。


「ロマンチックだよな」

「割りと有名な言葉?だよね」


 剣士とアサシンが返答をする。斧戦士が黙っているのはまだ口を挟む必要がないからか。


「愛する者だろうが嫌いな者だろうが、どうやってキスが魔法を解く奇跡になりうるか、わたしは考えた。そして見つけたのだ!」

「おまえ、お昼の間一言も喋らねーなと思ってたけど、そんなこと考えてたのか」

「最初は窒息による生命の危機で魔法が解けるのかと思っていた。だが、違う。それでは死んでもいい、もしくは死んでもらいたい魔法がかかっていた場合には不適切だと」

「こういうときの魔法使いは話聞かないよな」

「なに言ってんの、基本、魔法使いちゃんは人の話なんか聞かないじゃない」


 心なき発言である。実際、いまの魔法使いは話も意見も要望も聞いてくれないこと間違いなしなので、仕方ないが。


「混乱だ! 混乱したことにより、魔法のかかった状態も一時的に錯乱して正気に戻る! そのすきに、自分の意志で魔法をえいやと押しやるのだ」

「えいやっておまえ……最後の最後でごり押しかよ」

「オホン、とにかく。キスの魔法は状態異常:混乱を引き起こす魔法だったんだよ!!」

「な、ナンダッテー!?」

「ご協力ありがとうございました」

「はい」






魔「マジックキスの魔法作りました」

舟「ただの混乱魔法である」

斧「パニック」

ア「それを言ったらおしまいだよ」

魔「エフェクトは、ハートマークが敵に吸い込まれていく感じ」

舟「ハートマジックの流用じゃねーか」

魔「再利用と言おう、そうしよう」

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