M-282 ヘアーチェンジ
ヘアーチェンジ
ヘアセットとは違うのだ
「色ができるなら、髪型もだよね!」
「うーん、できると思うけど……。アサシンちゃん、乗り気だね」
「ほら見て。このモデルさんの髪型おしゃれ! 魔法使いちゃんにも似合うよ」
空元気なのだろうか、当てつけなのだろうか。
華やかに笑うアサシンから真意は読めない。
魔法使いは心配しつつ、雑誌をぺらぺらとめくった。
いまいち分からない。
「まあいいや。試しにやってみようか」
「おーし、やろう! やろう!」
アサシンが立ち上がり、魔法使いに向かって魔法を唱えようとした。
魔法使いは慌てて止める。
「今回のは、自分にかかるタイプだから」
「そうなの?」
「やっぱり、おしゃれは一人でやることが多いでしょ?」
「そっか。じゃあ、魔法使いちゃん、唱えてみて!」
「いいよ。ヘアーチェンジ!」
魔法の粉が煌めきながら降りかかる。
魔法使いの髪の毛がどさっと重くなって、床に流れた。
「暑い」
「夏にこの髪型は失敗だったね……」
魔「いいこと思いついた! 夏はショートにすれば、見た目も自分も涼しい!」
斧「実際涼しいの? それ」
舟「あの、オレは長いのも好みですよ」
ア「なんか言った? 舟長」
剣「冷え切ってんなあ……」




