表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
286/527

M-277 トラベラーズブーツ


トラベラーズブーツ

空も飛べる気がする




「明日は徒歩かあ」


 飛行船という変わった移動手段を持つスカイアドベンチャー。

 しかしこの世界、この世界では珍しいテクノロジーを、受け入れてくれるところばかりではない。

 主に物理的な理由で。


「飛行船を置く場所がないからって徒歩で行くとか……舟長のバカー!」


 理想は近くの平原に止めて、あとは歩き、なのだが。

 国同士が密集して存在する地域や、ダンジョンのある場所には停泊できない。

 そんな理由から、飛行船での移動の許可が下りなかったのだ。

 そして、お金にうるさい舟長が、金のかかる乗り物はいやだと言ったので、一番安い徒歩になった。


「いや、十分に歩いていける距離だ。三時ぐらいに起きて行けば」

「……舟長も認めなよ。結構無理な作戦だからね? それ」

「オレたちなら余裕だろ?」

「魔法使いちゃんを除けばね」


 アサシンの言った事実に、舟長はこう返す。


「なんだよ。いつも通り、斧戦士が魔法使いを担げばいいだろ」

「たまには冒険らしい冒険がしたいんじゃない?」

「だったらちょうどいいじゃねーか。大半のRPGの主人公は徒歩だ」

「それこそ、中盤からは船とか飛行船とか、使うでしょ」

「船は持ってないし、そもそも陸続きだし」

「ボクら、中堅冒険者でしょ? そろそろ中盤に差し掛かってもいいんじゃない?」


 アサシンはそう言うと、舟長に幻覚を見せる。

 舟長の瞳に移ったのは、木の車輪、白いほろ……馬車だった。

 とりあえず、引っぱっているのは馬のように見える。


「スレイプニルで引っ張ってく?」

「それって、モンスターのスレイプニルか?」

「ふふ、どっちでもいいんじゃないかな」

「まずテイマーにならないと厳しそうだな……」

「サモナーでもイケるかもね」


 アサシンは幻覚を解除して、二階から草原を眺めた。

 目下には、魔法使いと呼ばれる少女がこちらに向かって何か叫んでいる。


「――――――ブーツ!」

「え?」


 一時的にアサシンと魔法使いの目線が水平になった。






魔「トラベラーズブーツは、歩くときの補佐をしてくれる魔法だよ!」

舟「効果はジャンプ力増強、着地、滑空か」

ア「え、空飛べるの?」

斧「SPを消費して、五秒ぐらい浮けます」

剣「足元の羽根のエフェクトが可愛いじゃねーか!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ