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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
275/527

M-268 ヴァンパイアフォーカス


ヴァンパイアフォーカス

がぶりんちょ




「うふふー」


 カレンダーの前で、やたらとにこやかな少女がいた。

 彼女の名前は魔法使い。

 魔術師の魔法使いだ。


「今年は平日かあ」

「どったの、魔法使いちゃん」

「あのね、この日、楽しみだなあって」

「10月31日……ハロウィン?」

「うん」


 リビングにやってきたのは、スレンダーな少女。

 ここでは、アサシンという名で呼ばれている。

 アサシンは、カレンダーに付けられた丸印を見ながら、首を傾げた。


「けど、まだ先でしょ?」


 アサシンの疑問には答えず、魔法使いは虚空を見つめる。


「今年はね、斧戦士さんにお手製の着ぐるみ、作ってあげるんだ」

「それ、毎年言ってるよね?」

「今年こそ、作るの!」

「そ、そう……」


 気分がハロウィンな魔法使いは、なにか思いついた様子。

 アサシンはそれを遠くから見つめる。


「紙とペン……それに杖ってもしかして魔法でも思いついたの?」

「うん。とびっきりハロウィンなやつをね!」


 今、7月だけど……。

 そんな言葉を呑み込んだアサシン。

 魔法使いがやる気なら、それを止める手段はないのだ。


「どこかに舟長いないかな?」

「舟長なら部屋にいると思うけど」

「くくく、新作魔法の実験台にしてやる。待ってろよ、舟長。ぐふふのふー」


 急に悪役みたいな口調になった魔法使いを、アサシンは見送った。

 舟長はリーダーで、アサシンの恋人に当たる。

 しかし、既に魔法使いの強襲は日常化されており、アサシンは……。


「ま、いいか。たまには舟長をいじめたいし」


 どうでもよさそうに呟いた。






魔「ヴァンパイアフォーカス! がぶがぶ」

ア「そういえば、物置に閉じ込められて出られなくなったヴァンパイアさんもいたね」

剣「オレが聞いたのは洋館なんだか」

斧「些末な違いですよ」

舟「誰かヒールしてくれ!」

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