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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
274/527

M-267 ライトニングソード


ライトニングソード

おもちゃの剣




 ダンジョンを進む一行。

 こんな薄暗い洞窟を、好き好んで探索しようという輩は、ほとんど冒険者だ。

 その例にもれず、彼らも冒険者であった。

 名はスカイアドベンチャー。

 中堅パーティーである。


「暗いねー」

「なんか出てきたら、エナフォで倒せばいいよね?」

「死者はアンデットだから、セイントエッジのほうが良くない?」

「そういう問題じゃねーし、第一出てこねーから!」

「ま、オレたちが全力で気配察知するから大丈夫だろ」


 ナニカに怯える魔法使い。

 それ以外の四人はリラックスして進んでいた。

 今のところ、エンカウントには出会ってない。

 人はおろか、モンスターさえいるのか怪しいぐらいだ。


「今日はライトフラッシュは使わないのか?」

「だって、あれ透明人間も見えるんだよ? 変なの見えたら大変じゃん!」

「あっそう。じゃあ、こないだ作ってた光魔法みたいなのはどうした?」

「ミラーライトのこと? たぶん、見れば分かるよ」


 魔法使いはしばしそこに立ち止まって、呪文を唱えた。

 ミラーライト!

 威勢のいい掛け声とともに、光は暗闇のなかへ消えていって……。

 帰ってこない。


「ああ、そういうね。反射する壁にぶち当たらない限り、まっすぐ進むんだったか」

「この洞窟、一本道多いよね。なんでだろ?」

「そりゃ、人工の洞窟だからだろ。一直線に掘ったんじゃね?」

「ふーん。さて、どうしようね。暗いままだ」


 解決策が見つからないまま、話題が戻ってきてしまった。

 舟長は、こういうときの便利な人物を知っていた。

 斧戦士だ。

 魔法使いのためならなんでもする彼は、おそらく状況を打開する手立てを知っているはずだった。


「ねえ、斧戦士さん。なんかいい案ない?」

「魔法使いさん、ヒントをあげましょう。この魔法具を使うのです」

「これは……えらく小さい魔法具だね。それに、すごく細かい」

「大きくして使えばいいんじゃね?」

「なるほど! さっそく作ってみるよ」


 座って作業を始めた魔法使いを見て、舟長は怒るべきか迷った。

 ダンジョン探索が進まねーじゃねーか!

 そんな安全かどうか分からない場所で座り込むな!

 モンスターが来たらどうする気だ、おまえ!

 すべての呑み込んで、舟長は魔法使いを見守ることにした。

 だって、隣の怖い人に斬り殺されたくないし。






魔「この剣のかたちをした魔法具に、ミラーライトを込めて……っと」

ア「松明剣だって……!?」

剣「※未公開の小説に出てくるキーアイテム※」

舟「身内ネタじゃねーか!」

斧「ところで、舟長、よく我慢したね。ねぎらってあげる」

舟「要らねー!」

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