M-265 ドリルミュージック
ドリルミュージック
店長を倒しまくるゲーム
「誤解を与える説明だな」
「確かに、でもあれほとんどボス戦しかないし」
「いや、いいからその音楽を止めろよ」
「え?」
舟長と魔法使いは屋根の上に避難していた。
何故なら、その目下でモンスターがこちらに来ようとしているからだ。
ランダム移動したり、回転しながら、敵は確かにこちらに迫っている。
「いいから!」
「ほ、ほい……。ぽちっとな」
ハイテンポな音楽が止まると、敵の動きはピタリと止まった。
しかし、視線だけはこちらを見つめている。
はっきり言って、異様な光景だった。
舟長も思わずビビった。
「よし、じゃあ一体ずつ倒していこうか」
「経験値もらえないんだろ?」
「アイテムが山ほどもらえるので頑張りましょう」
「マジかよ……」
舟長は顔を覆った。
それから先に飛び降りてしまった魔法使いを助けるために、自身も敵だらけの塔の中に降りた。
魔「ランダムエンカウントとシンボルエンカウントだと、ランダムのほうがきついって言われがちだけど、シンボルもシンボルで辛いものがあります」
舟「見えてるのは一体だけなのに、いざ戦闘すると四体ぐらいいるからな」
魔「マジ詐欺」
舟「星見の塔辛かったなあ……」
魔「頂上でボス戦が待ち構えてるから、敵だらけでもセーブしなきゃいけないからね」




