M-258 Sアタック
Sアタック
友情パゥワー
「ふはっ! このあいだはよくもわたしの兄弟たちを晒し者にしてくれたな、スカイアドベンチャー!」
「だれこのひと」
「さー、斧戦士さんも知ーらなーい」
「絶対分かっててやってるだろ、おまえ! 煽るのはやめろ!」
「二人の恨み、このサシュバード兄弟の長男、エリトウが晴らしてくれるわ!」
突然現れ、突然ケンカを売ってきた、元気のいい男性。
彼はどうやら、インテリアックスとフィジカルマジックをお披露目した話で、登場した敵役のお兄さんに当たるらしい。
道理で笑いかたとかが似ているんだね。ちょっと特徴的な感じに変化してるけど。
「二人の奥義を食らえ! ダブルシール!」
シールというのは、裏面にノリが付いていて、どこにでも貼れるアレのことではなくて、封印の意である。
ダブルは二つという意味。ここでは敗れていった二人の兄弟のことを示す。
一人は魔法攻撃を封印し、もう一人は物理攻撃を封印してきた。
つまり、このダブルシールというスキルは……。
「魔法攻撃も物理攻撃もできなければ、貴様らに明日はなかろう!」
「全滅すると最初の村に戻るので、明日はあります」
「てか、戦闘に負ければ、戦闘中の効果って切れるよね?」
「アサシン、戦闘終了後、急に斬りつけたりするなよ?」
「あはは! そんなのする訳ないじゃん!」
「ニコニコしながらオレを刺さないでください」
「ほんとにあの人誰?」
「誰だろうね」
自分の発言を意に介さないスカイアドベンチャーに、エリトウさんはガチギレ。
自身の奥義を使って攻撃しようとしますが、発動しません。
何故か。
ダブルシールの効果が自分にもかかるのを忘れていたのです。
「すっげえ膠着状態」
「……な、ならば、こうするまでだ! インビジブル!」
「姿を消したか」
「ライトフラッシュで一発だね」
「勝つことはないが、負けることもないってゲスいヤツだな」
「ふふ。そんなことはないよ、舟長」
ライトフラッシュの用意をしていた魔法使いが不敵に微笑む。
確かインテリアックスのときも、彼女は笑っていた気がする。
ライトフラッシュはアサシンに任せ、自身はもう一つの解に挑む。
「できた……! 斧戦士さん、手を貸して!」
「もちろん」
「いた、あそこだよ、魔法使いちゃん!」
「行け、魔法使い! 狙え!」
「敵は逃げることしかできん。オレの守りも必要ないな」
剣士のことばが、最後の後押しとなった。
魔法使いと、斧戦士は、ともに膝を抱える敵を見据える。
「スペシャルアタック!」
こんぶとビームは敵を吹っ飛ばした。
魔「友情パワーにはまいったな!」
斧「絆の力なんですね、分かります」
舟「あーよく分からん人に説明するとだな、これは物魔混合攻撃だそうだ」
ア「魔法でも物理攻撃でもない……だからスペシャルなんだね」
剣「腕力+知力でダメージ計算してるのか? これって地味に強くね?」




