M-230 ドロップシャドウ
ドロップシャドウ
影縫いの術
「ドロップシャドウ!」
影を落とす……。
そんな名前の魔法が放たれた先にいたのは、なんと斧戦士!
珍しいことに、舟長が買い物で出かけていたので、魔法使いは斧戦士を頼ったのだ。
あいつめ、逃げたな!?
「ぬーん」
「よし、効いた!」
舟長が本当に逃げたかはどうでもよくて。
魔法使いの放った魔法は、斧戦士を不動にした。
つまり、動けない状態異常にしたのだ。
その名も、影縫い。
「画数の多い漢字はかっこいいね」
「そうだね」
ちょっと、やめてくれます?
そうやって地の文まで読んでくるの。
さて、そんな裏事情はともかく、重い装備を付けている斧戦士をも動けなくした魔法の威力はすごかった。
「よし、あとはうちで一番重い人にも試してみよう」
「騎士が動けなくなると、いろいろ困るだろうね」
「ディスペルではがすのだ」
「便利だなー、ディスペル」
スカイアドベンチャーで一番重いメンバー、剣士のもとへ急ぐ魔法使い。
重い装備を身に着け、みんなをかばうナイトは、どうなるのか。
斧戦士は特に何も考えず、魔法使いの後を追った。
魔「ドロップシャドウ!」
剣「おわっ、なんだなんだ?」
斧「……その状態で、守護ってみてくれる?」
剣「構わねーけど。『守護』!」
※守護……メンバー一人のダメージを肩代わりするスキル。そのメンバーの前に移動する。
魔「なにぃ、影縫いを無視して動いただと!?」




