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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
233/527

M-226 ファイブパワー


ファイブパワー

五人の力を合わせて!




「エナジーフォース!」

「魔法がダメなら、物理で……ベルセルクアタック!」

「……はあ、はあ、はあ」

「うーん、これは……」


 スカイアドベンチャーのアタッカー、魔法使いと斧戦士の前に立ちはだかっているのは。

 結界。

 別名、障壁とも呼ばれるそれは、定められたキーがないと解除されないことになっている。

 見えない壁に向かって技を繰り出す二人。

 何故、カギを探しに行かないのかというと、そこには複雑な事情があった。


「あのガキンチョども……」

「知ってて逃げ込んだんだね」

「やっぱり盗み対策魔法って最強だな」


 この洞窟の近くにある村で、英気を養っていた五人。

 いざ、ダンジョンに参ろうというときに、魔法使いが慌て始めた。


「わたしのギルドカードがないー!」


 別になくても困らないギルドカードをなくしたというのだ。

 斧戦士が全力を出して犯人を捜しだしたところ、それはこの村一番のいたずらっ子の仕業であり、いまはどこかの洞窟に隠れ潜んでいるのだという。

 今日のダンジョン探索は諦め、洞窟を探し当てたスカイアドベンチャーは交渉に入るが。

 さっくり失敗。

 子どもは持っていたキーでさっくり障壁を乗り越え、洞窟の奥へ。

 今に至る。


「ならば、斧戦士さん、同時攻撃だ!」

「オッケー。魔法使いは好きなタイミングで行ってくれ。おれが合わせよう」

「行くよー! エナジーフォース!」

「ベルセルクアタック!」


 ピシリ。

 ひびが入ったようだ。

 だが、割れて壊れるような感じではない。

 もう一息と一息と一息と(中略)……一息! って感じである。

 魔法使いは、後ろで休んでいる三人をちらりと見る。


「っていうか、ギルドカードなんか失くすヤツ大量にいるだろ」

「しゃーねーな。ギルド行って、再発行してもらおうぜ」

「もしかして、今のままだとテレポーテーションが使えなかったり?」

「あるかもな。まあ、歩いて行けばいいだろ?」

「まあね。そう遠くないし」


 三人は雑談していた。

 というか、もうガキンチョのことなどどうでもらしい。

 とりあえずギルド行くって話になっている。

 魔法使いは、もう一度視線を後ろにやる。

 アサシンが気付いた。


「どうかした? 魔法使いちゃん」

「いや、今のでひび入ったから、五人で総攻撃すれば行けるんじゃないかと」

「総攻撃……? うっ嫌な思い出が……」

「そんなんあったっけ?」

「おまえはいなかったからな」


 よいしょ、と腰を上げ、それぞれの武器を構える三人。

 四人は魔法使いのほうを見た。

 先陣を切るのは、魔法使いの役目らしい。


「よし。じゃあ、エナジーフォース!」

「ベルセルクアタック!」

「アサシンレイズ!」

「シールドバッシュ!」

「サードスラッシュ!」


 バリバリ……! どかーん。

 障壁はガラスのように砕け散って消えた。

 用は済んだとばかりに、五人は身を翻す。


「じゃあ帰るか」

「うむ。満足した」






魔「結構叱られたけど、ギルドカード再入手だぜ!」

舟「そういえば、ガキンチョ忘れてた」

ア「ガキンチョもギルドで再発行してもらう?」

剣「冒険者ギルドは人身売買の市場だったのか……」

斧「穏やかじゃないね」

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