表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
222/527

M-215 ダークアーム


ダークアーム

にょろにょろ




「今日は、黒トキワさんが主役でーす」

「は?」


 ひざに黒いスライムみたいな生物を乗っけた魔法使いがそう言った。

 その黒いスライムこそ、今、名前を呼ばれた黒トキワである。

 何故、この分体は一頭身なのか……。謎だ。

 うなる本体こと斧戦士は、膝の上でウキウキしているスライムを憎々し気に見つめた。

 今日は魔法使いさんの顔を立てて、場所を譲ってやる、そんなふうに言いたげな目をして。


「黒トキワさん、腕にゅっとして」

「なんだその雑な説明」

「にゅー」

「分かるんだ、すごーい」


 スライムから飛び出た腕は、当然黒い。

 まっすぐ伸びをしたかと思うと、ゆらゆら揺らしてみたり、器用に五本指を生やしたりしている。

 アサシンが握手を試みようとするが、黒トキワは受け付けない。


「生まれたのは最近だが、このおれの記憶を受け継いでいるのだ、魔法使いさんとの付き合いは長い」

「付き合いが長いと、意味不明なセリフも解せるようになるのか?」

「全部とは言わんがな。実際、舟長も少しづつ理解できるようになってるだろ?」

「マジでか……」


 絶望した舟長である。

 最近は、絡まれても、斧戦士の翻訳なしで会話ができるようになっている。

 そんな事実に気付きたくなくて、舟長は頭を抱えた。


「これは黒腕か?」

「コクワン?」

「小・クワン」

「それを言うなら、子・食わんでしょ」

「はい、おまえら黙れ。パスタさんが困惑してるから」

「パスタじゃないです」


 律儀に訂正するパスタである。

 じゃあ、なんて呼べばいいんだYO!

 その訴えを退けられたサンドバッグ氏は、今日は来ていない。

 斧戦士がしぶしぶ答える。


「たぶん。おれは黒触手って呼んでるけど」

「うねうねー」

「どうしよう、急に卑猥な話に……!?」

「なってないから落ち着け!」






魔「つか、なんでパスタはここにいるの?」

剣「イン:スカイアドベンチャーのお家だぜ!」

P「こいつが必要な書類を送ってこないから、直接取り来たところだが」

斧「書類? なんだったっけ」

ア「うわあ。パスタ氏、キレてる」

舟「斧戦士を叱れる奴なんているんだな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ