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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
219/527

M-213 クラウドブリッジ


クラウドブリッジ

雲の架け橋




 ここは、スカイアドベンチャーのおうちから、次元でいうところの30ぐらい離れた世界。

 地上界と天界が存在する世界で。

 天界に住む一人の男は困っていた。


「まじで?」

「ええ、向こうの友人がそう言っていました。ただし斧を持っていたということですが」

「斧……? あいつの得物は剣だったはずだよな。この[ピー]年のうちに変わったのか」

「お行きになられます?」

「ああ。おまえもついてくるだろう?」

「はい。わたしはかの人に会いたいがために、あなたの補佐官になったのですから」


 陶酔した笑みを浮かべる部下をちらりと見て、男は一つ離れた国に向かう。

 天界の区分は、地上界に倣っている。

 天界では、アジア近辺を司る彼は、日本の真上にある国へ乗り込もうとした。

 しかし、その必要がなかったことに気付く。

 雲と雲のあいだ。いわば国境に、細い道が敷かれていたのだ。

 男は、部下を伴って目を細めた。

 ずいぶん昔に聞いた懐かしい声が近づいてくる。


「あ、誰かいるよ」

「ん? パスタじゃないか」

「誰だよ、パスタって」

「古い知り合い」

「サンドバッグよりもか?」

「ああ。魔法使いさんとも旧知の仲だ」

「ほーう。で、どっちがパスタ?」

「あの茶髪のほうね。背の高いほうは知らん」


 パスタと呼ばれた男は、緑髪の彼を殴るべきかどうか真剣に悩んだ。

 ちょうど、こっちも用があったからいいものの、つーか、そいつら誰?

 二人は見たことあるけど、ほか三人誰?

 明らか、日本人じゃない見た目してるけど、誰?


「パスター!」


 細い腕を振って、自己主張する彼女に、男は吼えた。


「パスタじゃない!」






魔「紹介するね、この人、パスタ。斧戦士さんの友だち」

斧「すごく語弊のある紹介を食らった気がする」

P「同感だ。って、パスタじゃねーよ!」

ア「ユー アー スパゲッティ?」

剣「のー」

舟「っていうか、この道、片足分しかねーじゃねーかよ、平均台かよ」

魔「通れるだけましと思いたまえ」


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