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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
211/527

M-206 ダブルインパクト


ダブルインパクト

既視感




 それは既視感。

 どこかで見たような魔法を紹介するんだから、既視感なんざ、あって当然だろって?

 違うのだ。

 既視感を抱いたのはスカイアドベンチャーのメンバー。

 斧を扱う彼。

 斧戦士だった。


「ダブルインパクトぉー」

「発動しないね」

「ありゃ?」


 小首をかしげる彼女の隣で、斧戦士はデジャヴの正体を探っていた。

 これは、魔法使いさんの作った魔法。

 おそらく何の元ネタもない。

 なのに、感じるこの何とも言えぬ気持ち悪さ。

 斧戦士は、魔法使いに適当な相槌を打ちながら考える。

 ダブルインパクト。

 どっかで聞いたことがあるんだが。

 っていうか、さっきからちらちら鬱陶しいな。

 誰だよ。もう。


「ふざけんな、死ね!」

「こんな小さな投げナイフで、死ぬと思ったの?」

「ダガーな」

「もう、焼きししゃもでいいわ!」

「どんな開き直り……ってこれFAのネタか! 分かりにく過ぎでしょ!」

「邪魔だなあ」


 そう思った斧戦士は、珍しく魔法使いのそばを離れる。

 ありったけの力で、異能と呼ばれる自身の能力を解放する。


「げっ、黒いの!」

「お、裏の人だ」

「斧の人は……魔法使いちゃんのほうに歩いてくね」

「本体は――」

「ここです」

「自己申告!? って近っ」


 その後、魔法使いから投網が投げられ、全員が拘束されたあとも斧戦士は、考え続けていた。


「ダブルインパクト……なんだっけ」

「ダブルインパクトがどうかしたのか?」

「それって確か、前作の主人公たちの技だよね?」

「あっ思い出した」

「紺色のロン毛のだっけ?」

「魔法使いさんに伝えてこよう」

「せめて返事ぐらいしようよ」

「無視すんなし」

「おー? 二回戦やるかー?」


 賑やかな三人を振り返らずに、斧戦士は魔法使いのもとへ。

 ちなみに、六体を拘束していたスロウネットは、攻撃力750に敗れて、あっさりと切れた。






魔「そういえば、今回の魔法、申請が通らなかったのよね」

舟「同名のスキルがあったからか」

斧「内容も、物理攻撃が魔法攻撃に変わっただけだし、パクったと勘違いされたかもな」

魔「今回は新作だったのにー!」

斧「やっぱり元ネタなかったか」

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