表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
207/527

M-202 ダブルファイア


ダブルファイア

ファイアファイヤさんがこっち見てる




「ネタがなくなったか……」


 舟長が切なげに夕日を見て言った。

 その隣で魔法使いは胸を張る。

 まるで、まったく新しい魔法を考えついたと言わんばかりに。


「ふふふ、ふーはっはっは」

「いいから本題に入れよ」

「ふがー、舟長のいじわる」

「いじわるじゃない。当然の権利だ」


 そう言って、強引に連れて来させられた舟長は、魔法使いを急かす。

 はやく帰りたい。

 そんな決意がにじむ舟長に気付いたか否か。

 魔法使いは立ち上がった。


「ダブルファイア!」


 華々しいお披露目だ。

 舟長は慌てた。

 ここは小高い丘。

 下には、帰り支度を始めた子どもたちがいる。

 もし、この魔法が落ちていけば……そう思ったのだ。


「魔法使い!」

「ふげ?」

「だから急に魔法を放つのはやめろと……え?」


 ダブルファイアは、ファイアより二回り大きな炎魔法だった。

 正直、既存のファイアチャージより小さいので、使い道はないと思われる。

 そんな魔法は、物理法則をいっさいがっさい無視して。

 子どもの手を離れた風船のように遠ざかっていく。

 上へ、上へ。


「おい、重力働けよ」

「やだなあ、舟長。魔法が物理法則に従うって誰が決めたの?」






魔「こないだの授業で、浮かぶ記述を習ったから入れてみたよー」

剣「魔法使いの知らないこともあるんだな」

ア「斧戦士は知ってた?」

斧「記述自体は知ってるが。浮かぶ記述なのに空に飛んでった訳が知りたいよ」

舟「オレもそれが知りたいんだが……答えてくれそうにないな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ