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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
202/527

M-197 ターンチェンジ


ターンチェンジ

水泳の授業でも使えそう




「なにここ。どこ?」


 舟長が迷っているのは、暗い通路。

 頭に鈍痛が走ったかと思ったら、こんな場所にいた。

 舟長はメニューを開いて、ステータスをちらりと見る。

 このHPの減りようからして、殴ったのは斧戦士か。


「すると、連れてきたのも斧戦士で、連れてこさせたかったのが魔法使いか」

「違うよ! わたしが頑張って舟長を引っ張ってきたの!」


 闇の先からよく見知った声がする。


「バカ言え、おまえの腕力でオレが運べるかよ」

「嘘じゃないよ。アタックブローで斧戦士さんから攻撃力借りてるもん」

「ふーん。……っておまえどこにいんの?」

「ハッ!? しまった、隠れてるつもりだったのに!」

「そんなでっかい声で野望を話されてもな」


 舟長は薄っすら見えてきた魔法使いに話しかける。

 意外に近いとこにいた。

 モニターとかが急に開いて、そこから話しかけてきたらどうしよう。

 とか考えていたが杞憂だったようだ。

 ゲームのやりすぎか。


「で、ここはどこなの?」

「アサシンちゃんに手伝ってもらって、幻影のなかにいるよ」

「ホログラムのなか?」

「その幻影じゃない。場所自体は、家の前の草原だよ」

「ちっか」


 まさかの家の前である。

 ふと、舟長は気になった。


「これ、幻影の外からオレたち見えてんの?」

「見えてないと思うけど。斧戦士さんとアサシンちゃんには見えるかも」

「それ、剣士以外に見えるってことじゃねーか」


 このうろうろと行動しているさまを見られたら恥ずかしいな。

 そう思って聞いたらこのザマである。

 聞かなければよかった、舟長はそう思う。

 絶対、外側で見てるアサシンは笑ってるに違いない。

 斧戦士は、あいつは魔法使いしか見てないし、大丈夫か。


「それで、オレをこんなとこに呼び寄せた理由は?」

「舟長にこの水路を泳いでほしくって!」

「は?」


 魔法使いの指さす先には、やけに澄んだ色の堀があった。

 親切なことに、水路に降りるための階段も用意されている。

 舟長は、魔法使いを殴るべきか、真剣に考えた。






魔「ターンチェンジを使うと、こんな狭い通路でも、簡単に向きが変えられるよ!」

舟「なあ、これ、水路に入る必要なくね?」

魔「……確かに」

舟「かの有名なワイエースでも、水路は水をひいてから攻略してただろ!」

魔「じゃあ、まずはカギを探さなくちゃ」

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