表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
201/527

M-196 ブレイカー


ブレイカー

魔導集中回路




「説明しよう!」


 声を張り上げているのは魔法使い。

 スカイアドベンチャーの魔法アタッカーだ。

 彼女はいま、使い物にならなくなったブレイカー、もとい魔導集中回路を見上げていた。

 完成したバチバチクリアを、倉庫にいた舟長にかけて以来、家中にあった魔導製品は動かないままだ。

 問題は、バチバチクリアの性質にあった。


「バチバチクリアのせいでこの異常は起きているという仮定の下、検証実験を行う」


 バチバチクリアは静電気の除去を目的に作られた魔法。

 一回目の改造では逆に電気を集める魔法になってしまっていた。

 それを回避するために、魔法使いは効果を強くし過ぎた。

 舟長を中心とする半径25メートルのすべての電気魔法を無効化する。

 これが、魔法使いがバチバチクリアの記述したことだ。


「25メートルという範囲。これを満たさなければ、また再び魔導機器が動くようになるのでは。わたしはそう推測した。よって、舟長にはちょっと遠出をしてもらっている」

「といっても、飛行船で移動してるからちっとも大変じゃないけどね」

「歩いてくと、近隣の住宅にも影響が出るかもしれないしな」

「そして、いま。舟長から連絡が入った。ちょうど50メートルほど離れた地点を通り過ぎたと!」


 魔法使いは魔導集中回路を起動させる。

 唱えるスペルはライト。

 この世界で最も簡単とされている魔法だ。

 そこらへんで遊んでいる子どもでも唱えることができる。


「さあ、アサシンちゃん。魔導製品を動かしてみて」

「分かったよ。ポチっとな」


 スカイアドベンチャーのおうちに、数日振りの室内灯が稼働した。






魔「やっぱり、舟長のせいだった」

舟「バカ言え。もとはといえば、不用意に魔法をかけたおまえのせいだろ」

魔「ええい、うるさい。これでもくらえ!」

舟「少しは反省して、オレに魔法をかけるのをやめろ!」

魔「ディスペル!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ