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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
195/527

M-190 アクティブアビリティ


アクティブアビリティ

パッシブの効果二倍




 常識だと思われるが、装備できるアビリティは六個と限られている。

 巷では、最大20スロットだとかいう噂がまことしやかに流れているけれど。

 基本、アビリティ数を改造できないごく一般の冒険者は六個しかアビリティスロットを持たない。

 だから、装備したいアビリティを厳選して付けている。

 例えば、ごく一般的なウォーリアーは、攻撃力アップとか、装備の熟練度を上げるアビリティを取りつけて、少しでも与えるダメージを増やそうとする。

 しかし、もし条件付きでもアビリティを増やせるとしたら。

 それはどんな奇跡なんだろう?


「奇跡ではなく、魔法です」

「その魔法、中身なに?」

「ふふふ。聞いて驚け。アビリティをスキル化することができる魔法なのだ」

「それって、前にもやってなかったか?」

「え? そうだっけ……?」

「魔法使いさん、たぶん剣士が言ってるのは、スワーガーのことじゃないかな」

「そっか。あれもアビリティだったね」


 スワーガーとは、ブチ切れというアビリティを参考に、補助スキルとして仲間にかけられるようにした魔法である。ブチ切れの効果は、攻撃力大アップ、防御力大ダウン、操作不可というもの。

 ブチ切れは、アビリティ欄にセットすることで、戦闘中ランダムに効果を発揮する。

 しかし、タイミングが選べないのがネックで、ブチ切れアビリティは使われないでいた。

 それを魔法化することで、かけたい仲間とタイミングを合わせることができるようになった。

 というのが、スワーガーの概要である。


「あんまりみんな驚かないね」

「じゃあ帰ろう」

「おいこら、説明ぐらいしろ」


 魔法使いを連れて部屋の二階に上がろうとしていた斧戦士を、舟長が呼び止める。


「なんだ、舟長か」

「他に誰がいるんだよ。魔法使い、オレは驚いてないがその魔法には興味がある。だから話してくれ」

「んー、分かった」


 素直な魔法使いである。

 実際に、この場でやってみることにした。


「ええっとね、あらかじめスキル化したいアビリティを選んでおいてね」

「おう。じゃあ……盗み率アップにしとくか。よし、選んだぞ」

「これに、アクティブアビリティをかけます」

「小さいチップが出て来たぞ」

「はい、それをなくなさないように持って、スキルを開いて、ドロップ!」

「え? こん中に入れんの? おお、吸い込まれて……」

「はい。これでスキル表のどっかに盗み率アップが現れたはず」


 何ページもあるスキル表をスクロールして、舟長はアビリティを探す。

 見つけた。

 なんだこの……Aのマークは?


「もともとアビリティだって分かるようにマーク付けといた」

「!? びっくりした、斧戦士かよ」

「ジョブチェンジすると、スキル多くなるから」

「まあ、それは分かる。なるほど、斧戦士の提案でつけたのか?」

「いや、これは魔法使いさんの発案」


 便利なマークの意外な真実だった。

 舟長は魔法使いを再評価した。

 あいつも意外と気が利くじゃん。






魔「ちなみにスキル化したアビリティの効果は、二倍になるんだ」

舟「マジでか。なんかそこまで効果が高いと、デメリットがあるんじゃないかって思っちゃうぜ」

魔「デメリットかどうかは分からないけど、時間制限はついてるよ」

舟「モノによっては使うタイミングを考えないといけないな」

魔「スキル化はいくらでもできるけど、十個までしかスキルスロットに入らないので注意」

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