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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
183/527

M-179 ジェイドマスク


ジェイドマスク

隠し通路みえーる




「なんか久しぶりにぶっこんで来たな、こういうの」

「舟長、どうしたの? わたしの頭上30センチ上ぐらいを見て」

「いや、レッド・ブルーファイアに始まり、ライトフラッシュ、フリーズ、モンスタータング、ソウルシールド、ワープ、テレポーテーション、モンスターハウリング、スーンテレパシーの一件……」

「あーストップ、ストップ! やめて、そうやってシリーズ化するの! バレちゃうでしょ、どこから持ってきたか! ネタ切れの予感とか分かっちゃうでしょ!」

「ネタ切れのほうは知らなかったぞ」


 しまった。と魔法使いは口を押さえるが、もう遅い。

 吐いたツバは飲めないのだ。


「まあ、そんなことはいいとして」

「おう」

「今回はヒスイの仮面を魔法化したよ」

「開き直ってんな、こいつ」

「効果は簡単、隠し通路が見えるようになります」

「確かそのアイテム、デメリットがあったよな?」

「うん。シンボルエンカウントの敵が見えなくなるよ」

「ランダムエンカウントも採用してるオレたちにはあんまり関係ない話だな」


 ランダムエンカウントとシンボルエンカウントを併用しているスカイアドベンチャーにとって、敵が見えなくなる効果はあまりデメリットとは言えない。

 マスクを被っていなくても、敵がいないはずのエリアで戦闘になるのは、日常茶飯事であるからだ。

 第一、あれが非常に脅威となるのは、一人旅の主人公が使うからであって、スカイアドベンチャーは五人もいるのだから、一人に隠し通路の探索を任せて、残る四人が回避に全力を注いでもいい。

 という訳で、あまりデメリット部分が再現できていない魔法が出来上がった。


「アクションゲームだと辛くても、RPGじゃ辛くないことってたくさんあるよね」


 特に弁解もせず、魔法使いはそう言った。

 舟長も追及しないまま、賛同する。


「オレたちなんか、ターン制のバトルだもんな」

「後ろから接触したからって、奇襲攻撃になるワケじゃないし」

「モンスターとはいつも正面で戦うよな」

「こっちが五人分のスキル打ち込むまで、敵さんも待ってくれるし」

「リアルタイム式だったら、斧戦士が、全員が動く前に敵を倒して無双するようになるな」

「わたしの出番っていうか魔法の出番ないね。魔法の詠唱が長すぎて戦闘終わっちゃう」

「物理無効の敵がいたら、役立つぜ。それ以外は……装甲も弱いし、悪いけど馬車行きかな」


 我々のシステムには馬車は存在しませんよ。

 あるのは、サブパーティー。役割は一緒だけど。


「リアル異世界系の物語って、すごいね」

「どんくさいヤツはすぐ死んじゃうもんな」






魔「やっぱりわたし異世界じゃ生きてけないかも……!」

舟「なにを寝ぼけたことを。ここが異世界だろ」

魔「そうすると、一番伸ばしておきたいステータスは素早さ!?」

舟「誰か斧戦士呼んで来い、翻訳が必要だ!」

魔「時代は連続攻撃か!?」

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