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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
178/527

M-174 イージーモード


イージーモード

吹っ飛ぶ




「ネタがなくなってきたので、ちょっと発想だけお借りして来ます」

「素直にパクってきたって言え」

「まだパクってない!」

「ああそうかい。じゃあ、ゆっくりネタ探しでもしてこい」


 そんな会話をした一週間後であった。

 魔法使いが体当たりをしてきたのは。

 魔法使いは魔術師である。

 腕力も、体当たりのダメージ源となる素早さや防御力もあんまりない。

 なぜ、こんなことをしてきたのか、訝しんでいると。


「斧戦士さん、くらえー! イージーモード!」

「なぬ? わあー」


 謎の光が魔法使いの周りで煌めいたかと思うと、斧戦士は天井方面に吹っ飛ばされていた。

 そのまま漂っている訳にはいかないので、斧戦士は重力にしたがって床へと降りる。

 足音はしなかった。

 持ってる斧とか身に付けてるメットやメイルが音を立てると思うんだけど。


「いまの、なに?」

「ふっふっふ。わたしの開発したイージーモードはどうだった?」

「すごいね。重さを無視したの?」

「うん、うん。やっぱり斧戦士さんは分かってるね」

「でもさ、アレを表現したなら、出口方面に吹っ飛ぶんじゃ?」

「出口ってどこよ」

「失礼しました」


 噛み合ってるんだか、そうでないのか分からない会話である。

 会話の終わった魔法使いが、斧戦士から視線を外し舟長と目が合う。

 舟長はその意味を測りかねた。

 一方、斧戦士は、魔法使いの方向しか見てなかった。


「舟長もやってみる?」

「どっちを?」

「飛んでくほう!」

「あ、さっきのは、実験台になれって意味だったのか」

「なにごちゃごちゃ言ってるの? 行くよ、イージーモード!」


 舟長は天井に頭をぶつけて落ちてきた。






舟「そこまで飛ぶとは聞いてない」

魔「ごめんてば」

ア「斧戦士のときはなんで大丈夫だったんだろ?」

剣「たしか、あいつ空中を普通に歩けたはずだから。そんなの余裕なんじゃね?」

斧「なんでこの人たち、五か月以上前のこと克明に覚えてるの?」

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