M-173 エターナル
エターナル
終末魔法
「ぬーくりあー」
「やめろ。色々と怒られそうだ」
「こっちの世界の無属性魔法はクリーンな魔法なの」
「おう。そうだな」
「怪我もしないし、当然出血もないし、せいぜい地面をえぐるくらい」
「どうした?」
唐突に、トレードマークの無属性について語り始めたので、舟長はびっくりした。
魔法使いは、自ら「色のない魔女」と名乗るほど、無属性を愛好している。
それなのに、けなすようなニュアンスを感じたのだ。
「ゲームオーバーオチがやりたいよ!」
「タイトル画面に戻すぐらいで許してくれんか」
誰も分からないマイナーネタの披露はやめて、今日の魔法の紹介に入ってください。
「はあ。ところで、終末魔法を作ったんだけど」
「やめろ。まだ死にたくないです」
「いや、そこらへん一帯が焦土と化すぐらいだから」
「なにが、いや、だよ。大問題だわ。焦土化はやめろ」
「ええー? ちょっと作ったからには試したいじゃん?」
「なにを思ってそれを作り出したのかは聞かんが、いったいどのくらいが焦土と化すんだ?」
「ええっとねえ。これくらい!」
魔法使いが両手を合わせて大きさを見せてくれた。
小さめのどら焼きぐらいのサイズだった。
魔「ひゃほー、許可が出たからさっそく行ってくるー!」
舟「おう、存分にやってこい……まさかあんなに小さいとは」
剣「きっと草原にたくさん10円ハゲ作ってるな」
舟「うお、居たのか。っていうか、円とかいうな」
剣「じゃあ、ワンコインハゲ」




