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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
173/527

M-169 フレイムフィールド


フレイムフィールド

相手の周りが火の車




「舟長、聞いてくれ」

「斧戦士か。どうした? そんな深刻な顔して」


 おおかた、魔法使いのことだろうと見当を付けながらも舟長は斧戦士を見た。

 舟長のモットーは、困っている人は、たとえ仲間であっても同じ。

 聞いてやるだけはする。


「この魔法陣、書きかけなんだ」

「明日、続きやるんだろ? 魔法使いが」

「学園の提出期限を知っているか」

「んー? そういえば魔法使いがなんとか言ってたような。明日なのか?」

「そうだ」


 斧戦士は重々しく言う。

 やっぱり魔法使いのことだった。

 と思いながら、舟長は何故、自分に声をかけてきたのかといぶかしむ。

 斧戦士は名のとおり戦士であるが、何故か魔法の知識を持っている。

 この世界の魔法陣も読めるし、本職の魔法使いが悩んでいるときはアドバイスをする姿も見られるほどだ。

 いわば、専門家。

 それが、何故素人である舟長に問いかけてきたのか、分かりかねていたのだ。


「舟長は今日一日、魔法使いさんと話をしていただろう?」

「ああ、まあね。同じ机にいた」

「そんな舟長なら、魔法使いさんが作りたかった魔法のコンセプトを、何か知っているんじゃないかと思ってな」

「なるほどね」


 そう言って舟長は考える。

 実際、半分以上は自分のことをしながら聞いていたから、内容ははっきり思い出せない。

 それでも、耳に残っている言葉があった。


「確か、見た目派手に見えるけど、環境魔法に近いものを作りたがってたはずだ」

「環境魔法か……。属性については何か言っていなかったか?」

「さあ。知らねえけど、派手にするなら炎属性がいいんじゃねーのとは言った」

「ふむ。ありがとう舟長。作り終わったらまた見てくれるか?」

「オレは魔法陣、読めないぜ?」

「問題ない。全体のバランスや印象を聞きたいんだ」

「それなら引き受けるけど」


 斧戦士は魔紙片手に部屋へ引っ込む。

 もう夜はだいぶ更けている。

 舟長はあくびを一つすると、彼も自分の部屋に入っていった。






魔「なるほど。道理で、朝起きたら出来上がった魔法が置いてあった訳ね」

舟「これっておまえが作ったとは言えないけど、大丈夫なのか?」

魔「宿題としてってこと? 知り合いに手伝ってもらったって言えばいいと思う」

舟「そっちもだが、この……小説のセオリー的にはいいのか?」

魔「紹介とは書いたが、自分で作ったものに限るとは言ってないよ?」

斧「バインドシールとかレインフォースとかあるしね」




舟「それで、フレイムフィールドはどんな魔法なんだ?」

魔「リバースの魔法に書いてあった通り、足止めをして回避しずらくする魔法だよ」

斧「一応、炎が周りに出現するから、相手の炎環境が上がって以降の炎ダメージは軽減される」

魔「炎の輪が上空から降りてきて相手にかぶさる感じだね」

舟「落ちてくる位置は対象の周囲だから、大きくよければ輪のなかに入ることはないぜ」

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