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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
168/527

M-164 リターンクロース


リターンクロース

サンタクロースじゃないよ




「ぬわんと!」


 魔法使いの変な叫び声が聞こえてきたのは、お昼のこと。

 昼食を作っていたアサシンは心配したが、手が離せないので舟長を代理で行かせる。

 舟長は嫌な予感がしたものの、そこは恋人の言葉、素直に従って玄関を出る。


「おい、魔法使い! どこだ!」


 今日は外でひなたぼっこ! と今朝魔法使いが言っていたのを思い出す。

 家の真正面に広がる草原にはいないらしかった。

 なら裏庭か、と舟長は目星をつけ、家のわきを通っていく。

 裏庭には木が茂っている。

 服をひっかけないように慎重に。

 でも、家の裏側って基本日が当たらないから、ひなたぼっこできないんじゃ……。


「みぎゃー!」

「ふんがー!」


 ネコみたいな声を出してる魔法使いかと思ったら、ネコと奮闘していた。

 ネコはびしょぬれで、なんだか怒っているらしい。

 魔法使いもびしょぬれで、なんだか張り合っている。


「なにしてるんだよ……」

「む、その声は舟長?」


 魔法使いが目を離した一瞬の隙に、ネコは逃げていく。


「ああー! 逃げられた……」

「何してたんだよ」

「ネコが泥まらけだったから、水をかけてあげようとしたら、盆は落ちてネコを強打し、わたしは盆の水をかぶって濡れた」

「そ、そりゃあ災難だったな」






魔「つめたーい。さむーい」

舟「ウィザードローブ、洗濯するから寄越せ」

魔「洗濯? 要らないよ、リターンクロースで今朝の状態に戻すから」

舟「なんじゃそりゃ」

魔「いま作った魔法。でも一日の終わりには洗濯しようね」

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