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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
166/527

M-162 クロースマジック


クロースマジック

着替えするときは周囲を確認して




「クロースマジック!」


 魔法使いが朝からどでかい声で叫んでいる。

 日曜日のまったりとした起床をぶち壊してくれた魔法使いは、一直線に舟長の部屋へ。

 たどり着いた先でも、割と大きな声で挨拶した。

 おはようございまーす。

 礼儀正しいことはいいことだね。


「人の部屋に勝手に入るな! オレは一応男なんだから! 女のおまえは少し自粛するべき!」

「まくらが冷酷無比な命中力で、わたしのほうへ飛んでくるのが見える」

「人の話を聞け!」

「ふにゃ!? 舟長、いまなんて?」

「おまえの耳はちくわか! はあ……朝からなんだよ。元気で羨ましいこったな」


 どうせ叱っても聞いてくれないので、自己満の忠告はやめにする舟長。

 彼よりいくらか年上の彼女は、朝からお日様のごとく元気いっぱいだ。


「クロースマジックっていう魔法ができたの」

「そうか。報告ならオレの部屋じゃなくて、いつものリビングでやれよ」

「誰もいなかったから」

「そりゃ、早朝だからだろ」


 舟長は大きなあくびを一つする。

 こんなことがなければ、もうひと眠りしたいところだが。

 さっきのやりとりですっかり目が覚めてしまった。


「だいたい、アサシンは昨日の夜、呑みに出かけてて朝からいないだろ。剣士は支援課の合宿で昨日からいない。斧戦士は……どうしたんだ?」

「なんかいなかった」

「まあ、よくあることか。で、誰もいないからオレの部屋に突撃してきたのね」

「うむ。クロースマジックは、着替えのさいに周りに謎の煌めく布を出現させて、覗き行為を防止する魔法なんだ」

「アサシンに見せたらすぐ使いこなしそうな魔法だ」

「ちなみにディスペルではげる」

「おい!」






魔「わたしらには縁のない魔法だけどね。装備のはや着替えで事が済む」

舟「え、まさかおまえ、下着類や装備の下に着る服もそれで着てんの!?」

魔「きゃー舟長エッチー」

舟「(イラッ)」

魔「まさか。そんなわけないじゃん。下着替えるときは斧戦士さんに見張っててもらう」

舟「今日はどうしたんだよ」

魔「朝はいた」

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