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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
162/527

M-158 クエイク


クエイク

欲望おもむくままに




「今日は作らないよ、魔法」


 そう宣言する魔法使い。

 魔法作ったよーと報告することはあれど、こうも完全拒否しているのは珍しい。

 その場にいた舟長とアサシンは首をかしげた。


「作りたくないのか、作れないのか、どっちだ?」

「この様子、作りたくないほうでしょ」

「わたし、そろそろネタ切れでさ、ちょっと違う世界の魔法概念を勉強してみたのよ」


 なんかむつかしいことを言っているか、要は小説やゲームの魔法をパクってきたということだ。

 異なる世界観やオリジナリティあふれる魔法を再現しては、魔法作ったよと威張っているのが、我らが魔法使いさんなのだ。


「で、どうだったんだ?」

「これ、忘れてました。欲棒あふれるままに作られるR-18魔法」

「グロ? グロ?」

「嬉しそうに言うな」


 いつの間にかやってきていた斧戦士が、とんちんかんな回答を寄越す。

 正解は……もちろん、違う。

 肝心のところを口に出せない魔法使い。

 アサシンが、しびれを切らしたように言う。


「要はバイブでしょ?」

「この小説は健全ですか?」

「聞くな。あと、そういうこと言うな」


 注文の多い舟長である。


「おまえのエロ魔法、エロエロビームとブロックぐらいだもんな」

「小学生レベルで悪かったな!」

「魔法使いさんストップ、ストップ。この世界、小学生の概念がない」


 デジャヴを感じたひとは、サイレンスの項を確認だ。電話がどうの、って書いてあるから。


「わたしはそういうの、作らないから。絶対」

「作れとは言わねーよ。第一、使うやつがいないからな」

「……サンドバッグに進呈するとか」

「やめてやれよ」

「あの人はノーマルサンドバッグさんだろ」

「可哀想にもほどがあるよ」

「どう使うの?」


四人の反対と疑問に斧戦士は考えを改めた。


「やめることにしました」






斧「……これ、使う?」

?「え、なにこれ。すりこぎ?」

斧「魔力流すと使えるよ」

?「ええー、なんかやな予感が……あ、こら帰んな! ちょっと!」

★しばらくお待ちください★

?「………………。うん、どうしろと?」





舟「で、結局うえに浮かんでたクエイクはなんだったんだ?」

魔「適当な棒状のものにクエイクを込めて魔法具にするとアレになる」

舟「ああ、そういう。なにがなんでも言いたくないのか、こいつ」

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