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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
153/527

M-149 レインフォース


レインフォース

設置型・感知式トラップ




 魔法使いが、学園の公式対戦で、双子の魔術師と戦っていたときのことだ。

 その日、魔法使いはずいぶん有利に戦っていて、あと一つエナジーフォースすれば勝てるだろう、というところまで来ていた。

 しかし、それは相手がそれだけ追い詰められたのと同義。

 残りHPが低くなった双子は、こんな魔法を繰り出してきたのだ。


「レインフォース!」

「……?」


 魔法使いは始め、それを苦しまぎれで出したただの単語だろうと思った。

 なぜならば、こちらに飛んでくる攻撃魔法でも、彼女たち自身を回復したり強化したりする魔法でもなかったからだ。

 魔法使いから距離をとって、双子は対戦相手をにらみつける。

 一応、警戒しながら魔法使いは双子との距離を詰めた。


「ヒールしとこ。念のために」


 しかし、それは間違いだった。

 追い詰められた双子の仕掛た罠だったのだ。

 カチン、という金属の当たるような音がして、双子の罠が発動する。

 魔法使いはとっさに回避行動をとろうとするが、素早さの値は215。

 これは、一般人の平均300と比べてかなり遅い。

 そして、なんと魔法使いの身体能力はステータスの値をはるかに下回るので……。


「な、なん、あれを壊せば……!?」


 ずどどど、と降り注いでくる結晶の欠片を見上げながら、魔法使いは魔法のコアとなる部分を探そうとする。この間、避けようとしなかったので、魔法使いのHPはガリガリ削れていた。


「エナ――」


 ようやく見つけた魔法の核に、得意のエナジーフォースを放とうとする。

 せめて、双子に向かって撃てば、結果は違ったのかもしれない。

 対戦の勝敗よりも、トラップの破壊を優先した魔法使いは。

 道半ばにして、結晶の降り注ぐなか倒れた。






魔「生きとるわ! 失敬な……」

舟「珍しいな。おまえが作った魔法じゃないって」

斧「魔法使いさんが対戦に負けるのは珍しいことじゃないよ」

ア「それ、フォローなの?」

剣「つか、相手は二人組でこっち一人とか、フェアじゃなくね?」

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