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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
147/527

M-143 スクエアサイズ


スクエアサイズ

整っていると気持ちがいいね




 魔法使いが紙を整えている音が聞こえる。

 ちょっと高めのコン、コン、という音。

 斧戦士はうたた寝をしながらその音を聞いていた。

 すると、突然どん、と机か何かを殴ったような音が聞こえて、斧戦士は後ろを向く。

 魔法使いが、魔紙を足元に散らして泣いていた。


「うわーん」

「拾うよ」

「ふぁい」


 殴られた机の上に、紙を乗せていく。

 高く積み過ぎると崩れてしまうから、慎重に、慎重に。

 全部拾い終わったので、魔法使いの目も拭いてあげる。

 赤い目をした魔法使いが鼻をすすった。


「どうやっても綺麗に整わないの」

「それで嫌になっちゃったのか」

「うん」

「少しずつやり直そう。おれも手伝うから」

「うん」


 魔法使いのすぐ横に座った斧戦士は、魔法使いの肘を器用に避けながら紙をそろえていく。

 ちなみに、魔紙とは魔法陣を描くための専用の紙である。

 別にただの紙に書いたっていいし、ノートの切れ端を使っても問題ないのだが、魔法陣というのはとかく細やかに記述を行うもの。しわになりにくかったり、途中で破れたりしない紙は貴重なのだ。


「あとちょっとだな」

「がんばる」


 魔法使いの涙はもう乾いていた。






魔「魔紙、安売りセールしてたからたくさん買ってきちゃった」

舟「それで大量の紙と格闘していた訳か」

ア「で、スクエアサイズはどこに?」

魔「ああ、もう手動でやるの面倒になったから、あのあと作って発動させたんだ」

斧「まだ、三袋あるのって言われたとき、おれは目を見張ったね」

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