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M-112 フラットベター
フラットベター
手だけのっとり
「ふふふ。スワーガーをどう相手にかけようと思ってたけど。これなら!」
魔法使いは斧戦士の隣に座って言った。
「んー?」
「斧戦士さんに体験させてあげる! フラットベター!」
「およ。手が動く?」
「ふふ。いま斧戦士さんの手をわたしが操ってるの」
「マジでー?」
意志の力で打ち破ることをできそうだったが、状況に甘える斧戦士。
そうでなければ、こんな近くで魔法使いをじっと見つめる機会はあんまりない。
「で、これをポチっとな」
「これ、こないだ作ってたやつ……」
「どうかな、気持ちは」
「なにか破壊したい気分♪」
「舟長でよければ下にいるよ」
「それは可哀そうだから、サンドバッグ殴ってくるわ」
それはそれで可哀想じゃない? と思った魔法使いだった。
斧「ザクザク斬れていい感じだったよ。反撃受けずに殴れるって最高」
舟「はい外道、外道」
魔「この魔法、デメリット魔法を相手が覚えてないと意味ないんだよねー。改良が必要だ」
ア「というか、このデメリット魔法、ボクたちが覚えてると危険だよね」
剣「この魔法、世に出しちゃダメな気がするぜ……」




