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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
107/527

A1-085 バインドシール(邪)


バインドシール(邪)

アレンジャー:斧戦士




 舟長がそれを見つけたのは、とある日の午前中。

 リビングに広げられた紙と鉛筆。それから動いている魔法陣。

 また片付けしてない……と思った舟長は、元凶を呼びに行った。


「おい、魔法使い、リビングが片付いてないぞ!」

「ほげー。わたしリビング使ってないよ?」

「嘘つけ。机に私物が転がってたぞ」

「うーん?」


 魔法使いは読んでいた本を本棚にしまう。

 それからマイ杖を持って舟長に続く。

 リビングに到着すると、魔法使いは魔法陣を見ながら言った。


「やっぱりわたしのヤツじゃないよ」

「マジで?」

「だって見て、この魔法陣。オレンジ色してる。わたしの使う奴は黒いもの」

「ほー、じゃあこれは誰のなんだ?」


 そう言って魔法陣に触れようとする舟長。

 その瞬間、鋭い声が舟長を驚愕させる。


「ストップ!」

「ん? 斧戦士?」

「それに触っちゃいけない」


 言うが早いが、黒い霧を伴った斧戦士が現れた。

 斧戦士は紙や鉛筆を手早くまとめると、リビングを去ろうとする。

 オレンジ色の魔法陣は放置だ。


「おい、ちょっと待て。これどうすんの」

「ちょっと場所が必要なんだ。それ、もう少しそこに置いとかせて」

「そっか。これ触るとどうなるの?」

「構築中だからバラバラに壊れちゃう。ん? バラバラに……そうか。いいことを思いついたぞ」


 にやりと笑う斧戦士。邪悪、実に邪悪な笑みである。


「絶対いいことじゃねーな」

「絶対悪いことだよねー」






斧「やあサンドバック。喜べ、新しい拘束陣が完成したぞ」

?「わーい」

斧「はい、交換」

?「あれ? なんか前と違って手すら動かないんだけど」

斧「当たり前だろ、この脱獄犯。ちなみに無理して逃げ出そうとすれば、お前の身はバラバラに裂けるから気をつけろよ」

?「情報与えてくれるとか嬉しいなあ。オレ舞い上がっちゃう」

斧「できれば、これで逃げる気力をなくしてほしいものだが」

?「ははっ。冗談! オレはいつかここから逃げ出すぜ」

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