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忙しい1日とネコ

あんにゃ・スイフトは呆然としていた


それもそうでしょう

小人が絵の中に溶けていく様に消えて行ったのです


あんにゃは思った


今日は忙しい日だ

好きな人には振られるし、出血多量でミイラ化の挙げ句死にかけるし、小人を見たと思ったら絵の中に消えて行く


「こうならない方がおかしいよ」と、そう思った


ただ、こんな状況でも人として探求心と言うものは残っているようで、それを試すのは容易なことも相まってあんにゃを再び動かす切っ掛けになった


あんにゃは小人が入っていった部分をここぞとばかりに中指で触れてみた


トンッと想像通りの音がした


動機が不純だったからかも知れないと思い人差し指でも試みたが、結果は同じだった


「フッ…そりゃそうだよな。絵の中に物が入っていくなんてありえない。私はずっと夢を見ていたんだ」


と言いつつ、もしかしたらと思い机の上に置いてあったシャープペンシルをダーツの矢の如く放つと


スッと入っていった


「ふーん…」


あぁ、そうなんだ…みたいなリアクションで平静を装おうとしたが、無理があった様で鼻から水が滴った


あんにゃが面白い出で立ちで立ちすくんでいると階段をドタドタと駆け上って来る音と共にララの声が聞こえてきた


「あんにゃちゃんあんにゃちゃーん!!」

ララが叫びながらドアを開ける瞬間あんにゃはあることに気付いた

この部屋は何故か部屋の内側にドアが開くこ…


「あんにゃちゃー…あっ、ごめんね…またやっちゃった♪」


案の定あんにゃは勢いよく開けたドアに吹き飛ばされた


あ:「ララお帰り…」

ラ:「ただいまあんにゃちゃん♪あと、大丈夫…?この前はドアノブが当たって肋骨2本イッちゃってたけど」

あ:「大丈夫だ。だけどララこれからはドアはもう少しゆっくり開けるようにしよう…

いや、そんなことよりそんなに急いでどうしたんだ?」

ラ:「あっ!そうだ!!

えとね、一応あんにゃちゃんの生存の確認と、

あとは…」

あ:「…?どうしたんだ?」

ラ:「リザーラが…死んじゃったみたいなの」

あ:「リザーラ?」


ララは鉢植えに植えられた枯渇しきったリザーラの亡骸をあんにゃに見せた


あ:「こいつリザーラって名前だったのか…

と言うかなんでカラッカラなんだ?

あんだけ水分含んでたのに…土まで渇ききってる」


「それだけその子には水分が必要だったということでしょうね…」


あ:「あ?ララ今何か言ったか?

いや、ムリだな…」

膝を付き泣きじゃくっているララを見てあんにゃはすぐにそう思った

ラ:「うぅ…リザーラー……」


あ:「じゃあ、今の声はどこから…?」


辺りを見渡してもそれらしき者は…

窓の外からこっちを見ている猫がいた

あ:「まさか…なぁ?」


ないない。それはないよ。

とロックオンした猫から視線を外そうとした


しかし、その猫がこれから一波乱巻き起こす事になる

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