桜並木通りで会いましょう〜彼と彼女のその後〜
前作
桜並木通りで会いましょう
のその後のお話。
少し長いエピソードとお考え頂ければ幸いです。
『5年後、お互いに忘れてなかったらまた逢おう…』
そう約束して別れた彼と彼女。
その5年目…。
彼と彼女は約束の場所で再会した…その後のお話。
喫茶店ボンクラージュ。
窓際の一番奥に二人はいた。
「どうして来てくれたの?」
彼女はアイスティーをカラカラとイジリながら聞いた。
「どうして?…か…。」
彼は微笑みながら話始めた。
「…芽衣と別れた後、最初は2人で過ごした部屋が広い事に気付いたんだ…。」
淡々と語る彼と見つめる彼女。
「次はいつもついてた灯りが消えてて…って芽衣が居なくなったから当たり前なんだけど…(苦笑)
…ソレが寂しかったんだよね。」
少し瞳を伏せて…
それでも語り続ける彼…。
「部屋は散らかり放題だし…(笑)
…そしたらさ、どんなに芽衣に支えられてたのかを思い知ったっていうか…うん…そんな感じかな?」
一人頷きながら彼女に聞く。
「芽衣は?どうして来てくれたの?」彼女はグラスの氷をカラカラといわせながら語った。
「…優介は優しくて…いつだってわたしのワガママを聞いてくれてたのにね…勘違いしてた。それが普通のコトなんだって。」
寂しそうに微笑む彼女。
「ホントは違うのにね…。(苦笑)」
お互いに思いやることの出来る関係になるまでの時間が2人には必要だったのだと…
互いの5年間は、
きっと考える時間だったのだと彼と彼女は考える。
「会えて良かった…。」
彼と彼女は同時に呟いていた。
お互いに見つめ合いクスクスと笑い出す。
それから2年の月日が流れて…彼と彼女は永遠の愛を神の前で誓った。
二度とその手を離さないようにと…。
アナタのお気に召して頂けたでしょうか?
もしそうなら光栄です。
またお会い出来る日を夢見て…。
アナタの上に幸福の嵐が吹き荒れます様に…。