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太陽は迷子を見逃さない

クリスマスマーケットは、

光りすぎていた。


屋台の電飾。

歌。

笑い声。


お父さんが、

前を歩いている。


「キキ、

あれ見て」


お父さんが

指差す。


大きなツリー。

きらきら

光っている。


「きれい」


私は、

うなずいた。


お父さんが、

笑っている。


「ホットチョコレート、

飲むか?」


「うん」


人が、

たくさんいる。


みんな、

楽しそう。


屋台の前で、

お父さんが

注文している。


私は、

隣の屋台を

見ていた。


小さな

オーナメント。


雪だるま。

トナカイ。

星。


手に取って、

見る。


かわいい。


ふと、

振り向く。


お父さんの背中が、

ない。


「あ」


声が、

喉で止まる。


人が、

たくさんいる。


胸が、

ぎゅっと

縮む。


「————hey!」


明るすぎる声。


振り向くと、

男の子がいた。


金髪。

碧眼。


笑顔が、

先に来る。


「Hey! You look like you dropped your family」


冗談みたいに言って、

すぐ続ける。


「Kidding. Lost, right?」


テンポが早い。


でも、

怖くない。


「……Yes」


「Okay!」


即答。


「Lost happens.

Christmas does that」


意味は

半分くらい。


でも、

空気は

全部わかる。


「I'm good at finding things」


胸を張る。


「Keys, dogs, parents」


数えて、

にやっと笑う。


「You're next」


手を出しかけて、

ピタッと止める。


「May I hold your hand?」


ちゃんと聞く。


「……Yes」


「Great!」


声が、きらきら。


人混みを

ぐんぐん進む。


振り返りながら、

話し続ける。


「By the way!」


「Your hair」


止まらない。


「Amazing.

Like snow but warm」


「And your eyes!」


「Whoa」


大げさに

後ずさる。


「Red is cool」


「People just don't know yet」


私は、

つい

笑ってしまう。


「Can I touch?」


「Just a second!」


「……Okay」


指先が、

ちょん。


「Soft!」


「Confirmed」


満足そうに

うなずく。


「I'm Eddie」


「What's your name?」


「……Kiki」


「Kiki!」


太陽みたいに

呼ぶ。


「Nice to meet you, Kiki」


その瞬間。


「キキ!」


お父さんの声。


振り向くと、

お父さんがいた。


息が、

一気に

戻る。


「Found!」


エディが

両手を上げる。


「Told you I'm good at this」


お父さんが

近づいてくる。


状況を見て、

すぐ理解する。


「Thank you」


エディは

大きく笑った。


「Anytime!」


「She's awesome」


迷いなく

言う。


「Merry Christmas, Kiki!」


手を振って、

光の中へ

戻っていく。


太陽は、

立ち止まらない。


再びマーケットを散策。


「ごめんな。怖かった?」


お父さんが聞く。


「……ちょっと」


「でも」


言葉を選ぶ。


「すごく

明るい人だった」


お父さんは、

少し笑った。


夜。


小さな

クリスマスの飾りを

机に置く。


金色。


太陽の色。


名前を

ちゃんと

呼び合った。


それだけで、

この冬は

ずっと

明るい。


ようやく、登場させれた....

当面また登場しませんので、作者の私が寂しい。

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