雷足
そして、研究所に来ないか、と急に言われたのだがその理由が支離滅裂すぎた。
まず、研究テーマとしては特殊魔法についての魔力の使用量の変化らしい。そして、樹木魔法と水蒸気魔法と爆発魔法は研究結果が取れたんだけど、その3人ともが王級以上が使えなかったのだ。そして、そのうちの1人は中級までしか使えなかったという。
まあ、特殊魔法の新しい魔法を覚えるためには、とにかく使ってスキルレベルを上げるしかないからくっそ大変なんだけどな。
そして、その少ない結果から導かれたのは魂への負荷の代償として魔力が減っているのではないかという事。その証拠として、魔力を使い切ると気絶し、低活動状態になる。要は気絶だ。つまり、そうなってしまうのは魂を傷つけたからである、と。
まあ、半分正解ってところだな。でも、ノーヒントでここまであってるとなれば、俺の知らないような事さえも知ってておかしくないだろう。だって、この世界のシステムの半分以上を他の神に創らせたからな。楽しそうな所だけ自分でやったけど。
まあ、つまりは状態の良い被験者が見つかったから遊びたいという事だ。
「…………。こいつ、置いて帰ろうかな?」
「ええ⁉嫌ですよ!!」
「ああ、すまん。声に出てたか」
「おっちょこちょいだな。もう」
わざと声出したに決まってるだろうが。ってかこいつ、本物の馬鹿じゃん。
「まあ、一旦かえってSS級に昇格させてもらうか」
「え⁉もしかして悪魔王を討伐したんですか!?」
「まあな。帰ったら話聞くから、取り敢えず黙ってくれ。うるさくて魔法が発動できない」
「ほほう、本当だね。実は、私は嘘判別能力を持っているのです!だから、旅に連れてけば役立つこと」
そして、その言葉が言い切る前に雷足の準備が完了した。よし。無詠唱で、転移。
その魔法の発動と共に、俺の手を何故かずっと放していなかったそいつも一緒に聖地に飛んでいく。