お戯れ
神の牢獄から座標をずらされたから、ようやく刑期が終わったかと思い、約100年は使っていなかったであろう、眼を使い周りを見渡す。
しかし、そこは神々が住まう星ではなく。まるで、そう。
俺が暇つぶしに創った星みたいだ。
間違えるはずもない。この、魔力濃度。
他の神が作れるわけもない。俺にしかできない芸当だ。
たったの100年でここまで成長できる神はいないはずだ。
としても、どうしてこうなった。
刑期が終了したら元に戻れるはずだが、まさか途中で最高神が変わったのか⁉
いや、冷静に考えよう。俺についてる加護。
最高神の加護があるという事は、あの野郎は生きている。つまりはまだ最高神であるという事だ。
じゃあ、何故…………??
…………まさか、俺の魂を普通の魂のレーンに乗せたのか?
もしそうだとしたら、戻って転生担当の神をぶん殴ってやる。
まあ、取り敢えず今は神としての権限がどんくらい使えるかを試すべきか。
まずは、魂の深層部に記されてる基礎情報。
…………大丈夫っぽいな。じゃあ、中層部にある能力情報…………。
…………。一部破損ってところか。
あ、ちょっと待てよ。そういえば、この世界創るときにステータスが一気見できるシステムを創ったよな。(地球に遊びに行ったときに見た漫画から着想を得て)
それ使えばどれが無くなっているか一瞬で分かるじゃん!
そう思った俺だったが、突然肩に触れられる。
「うおっ!!」
「よお、元気か?ww」
そう聞いてくる。。その男は。えっと、鑑定権限!
~~鑑定結果~~
個体名:ウルス・パティエ
ジョブ:戦士
ギフト:物理攻撃上昇・超加速・衝撃波
以降は権限権限が足りません。
おいおい、どんなけ弱体化入ってるんだよ。
前までは性格、そいつとの関係性まで分かったのによ。
でもまあ、これしか分からないならしょうがない。
こいつとの関係性を考察するしかない。
まずは、今いる場所。俺が知ってる頃からある、実力主義のパワハラ校の1年生の教室。
だけどその実態は超エリート校。
って事は、こいつと俺はその同級生という事か?
それとも、後輩の教室に来た気のいい先輩?
分かんねえ。まあ、前者にかけるか。
「ああ、元気だ」
さあ、どうだ…………?
「そりゃあ、……………………良かった」
そして、そのままそいつは驚いている。何故だ?
人の視線が寄ってくる。俺を、まるで腫物のように見てくる。
もしかして、こいつ俺の事をイジメてたのか?
もしそうなら、この反応も納得だ。
そして、周りからの俺への目線の意味も納得だ。
「まあ、なんだ。外いかねーか?」
もしかして、イジメられるのだろうか?
まあ、その時はその時か。そう思い、付いていく。
~~~~
「お前!!誰だ!!」
ついた先で言う。
僕は、朝にこいつと会ってからどこか違和感を覚えていた。
だから、『話しかけた』。
もし、いつもの彼なら無視したはず。
しかし、こいつは『返事をした』。
その行動は、同級生の興味を惹くためには十分だった。
いや、十分すぎた。そして、こいつに誰かを問い詰め、本来のこいつの状況を教えようと思っていた。
「あ?俺か。俺は、この世界を創った神だ」
そう、規格外の返答をするのだった。