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VAMPIRE STREAMING  作者: 未羊


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433/446

第433話 描き順なんてガン無視だ

 それから三十分後のことだった。


「みんな~、こんばんれに~」


『こんばんれに~』


『レニちゃんだーっ!』


 真家レニの配信が始まった。

 最初の事件のこともあってか、真家レニのリスナーと光月ルナのリスナーはその半分くらいが同じ人たちで埋め尽くされている。

 つまり、光月ルナの配信を見終わって、真家レニの配信に流れてきているリスナーがそれなりにいるというわけである。


「いやぁ、ルナちのシルバレ配信は相変わらずだったねぇ」


『レニちゃん、あれ見てたんだ?w』


「もちのろんよ。ルナちがシルバレをするようになったのは、レニちゃんのせいだしねぇ?」


『そういえばそうだったwww』


『いやぁ、あの事件はいまだに衝撃だよ』


『うん?事件?』


 真家レニの話を聞いていての反応に、リスナーの一部が事件という単語に反応していた。


『詳細はここでは言わん』


『そうそう、レニちゃんの配信に集中するのだ』


『【光月ルナ】そうですわよ。今は真家レニ様に全力を向けましょう』


『ルナちがおるwww』


『アイエェ、ナンデ。ナンデ、ルナち?』


 光月ルナの登場に、リスナーの一部が困惑しているようである。

 だが、当然といえば当然だろう。

 なにせ光月ルナは直前まで配信をしていたのだ。その流れで中も外も友人関係にある真家レニの配信を見に来ないわけがないのである。


「うおおおおっ! ルナちが来ているのなら、レニちゃん、ますます気合いが入ってきちゃったぞ」


 光月ルナがいると分かるや否や、真家レニはものすごく興奮しているようだった。さすが中の人が好きな相手である。気合いの入り方がものすごくけた違いだった。


『大声で草』


『興奮しすぎやんけ』


『レニちゃん、本当にルナちのこと好きなんだなぁ』


 あまりの興奮具合に、リスナーたちも微笑ましくなっているようだった。


「ルナちが来てるんならシルバレといきたいけれど、さすがにあれの直後じゃあ、芸がないね。よし、決めたぞ☆」


『おっ、なんだなんだ?』


 真家レニの反応を見て、リスナーたちは興味津々である。

 光月ルナも、一体何が始まるのだろうかとドキドキしているようだ。


「ルナちを描くよ。衣装指定よろ」


『サンタコス』


「りょ!」


『はええっwwwww』


『wwwww』


 秒で返ってきた答えに、これまた秒で反応する真家レニである。

 そんなわけで、真家レニの今日のお絵かきは光月ルナのサンタコスと決まったようだ。


「他にも描いてもらいたいのがあるのなら、リクよろ。あ、ルナち以外でね」


『うわぁ、ルナち禁止カードにされた』


『くそう、完全に読まれてたぜ』


 リクエストを応募した真家レニだったが、光月ルナを即禁止カードにしていた。これにはリスナーたちも苦笑いである。

 そうしている間にも、サンタコスの光月ルナが描き上がっていく。相変わらずでたらめな描き順である。


『本当に、レニちゃんの絵はどこから描いてるんってなるな』


『なんで足からなんですかねぇ(困惑)』


『それでいて、最後にはちゃんとバランスの取れた絵になってるから、神絵師ってのは分からねえ・・・』


『ほんそれ』


 真家レニのお絵かきシーンは、何度見てもまったく理解できないリスナーたちである。そのくらい、真家レニの描き方は独特なのだ。

 これでもちゃんとした絵ができ上がるのだから、真家レニの頭の中では全体像がしっかりと浮かび上がっているのだろう。本当にすごすぎる技術である。


「はい、サンタルナちの完成だぁっ!」


『うおお、すげえっ!』


『実に美しい・・・』


『ありがてぇ』


『【光月ルナ】本当に真家レニ様の技術には驚かされますわ』


『【光月ルナ】ここまできれいに描いていただきまして、本当に感謝致しますわ』


「にししし……」


 でき上がったサンタ衣装の光月ルナのイラストに、全員が大興奮である。

 もちろん、光月ルナ本人もご満悦のようだった。

 ちなみに、モニタの向こう側では、満は自分のイラストを見て顔を押さえて恥ずかしがっていた。そのくらいのでき上がりなのである。


「よーし、今日はこのままお絵描き5本ノックだ」


『うおおおっ!』


『圧倒的感謝・・・』


 複雑なはずの光月ルナのイラストを、ものの8分ほどで完成させてしまった真家レニは、調子に乗ってリスナーたちからのリクエストを受けていた。

 次々と完成するイラストの数々は、それはもうなんといっていいのか分からないくらいのできばえであり、当然ながら描き順は明らかにおかしいものだった。

 リスナーから飛び出すてんでバラバラの要求にも応えられるあたり、本当に真家レニの守備範囲の広さというものに驚かされる。


「よーっし、今日はこのくらいにしておこう!」


『レニちゃん、おつかれさま~』


『レニちゃんの神絵を見られて幸せだぁ・・・』


『【光月ルナ】本当にお疲れ様ですわ』


「ルナちも、わざわざ見に来てくれてありがと~。あとでさっきの絵をプレゼントするね☆」


『うわぁ、いいなぁ』


『うう、俺もプレゼントされたい』


「にししし、ならばアバ信になるのだー☆」


『むーりー』


 無事にお絵かき配信も終わり、配信はまた別な盛り上がりを見せていた。


「それじゃ、レニちゃんねるをこれからもよろしくね。おつれに~」


『おつれに~』


 真家レニが元気に挨拶を終えると、真家レニはこの日の配信を終えた。

 相変わらず元気そうな真家レニの姿に、光月ルナはとても嬉しそうにしているのだった。

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