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VAMPIRE STREAMING  作者: 未羊


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432/444

第432話 銀の弾丸、再襲来

 そして、迎えた日曜日の夜。

 真家レニの配信は21時からであるので、満はその一時間前から配信を始める。


「みなさま、おはようですわ。光月ルナでございます」


『おはよるな~』


『ルナちや、本当に日曜の夜に降臨したぞ!』


『これで明日は勝つる』


 光月ルナが挨拶をしただけでこの反応である。いつもよりもテンションのおかしな反応も混ざっていたので、光月ルナはつい吹き出してしまう。


「まったく、みなさまは面白い方たちでございますね。おかげで、やる気が出てまいりましたわ」


『ウケてるぞ』


 日曜の夜でもテンションは高めだ。

 そういうわけで、光月ルナは早速本題へと入っていく。


「本日の配信は、新しい時を迎えたということで、初心に帰ってみようと思います」


『おっ?』


『いやいや、この流れはまさか・・・』


 勘のいいリスナーは、何かを感じ取っているようだった。


「おやおや、さすがは僕のリスナーですね。そう、僕の初心といえば、これですよね」


 そういった瞬間、光月ルナは画面を切り替える。

 配信画面に映し出されたのは、SILVER BULLET SOLDIERのタイトル画面である。

 なんといってもこのゲーム、光月ルナがバズった原因となるゲームなのだ。

 憧れの真家レニが遊んでいたこのゲームを実況配信しようとしていたところ、その真家レニが乱入してきて大混乱となってしまった。この事態がバズってしまい、光月ルナは一瞬にして時の人となってしまったのだ。


『いやぁ、あの時のレニちゃんはひどかった』


『乱入してきて大暴れしていったもんな』


『あれでレニちゃんは少し叩かれてたな』


 二年半も前のことだというのに、リスナーたちも結構覚えていたようだ。この記憶力の良さには、光月ルナもちょっと苦笑いである。


「真家レニ様といえば、本日も配信なさるようですね。僕も楽しみにしております」


『ルナちといえば、レニちゃんに憧れてたもんな』


『おい、それは今もだぞ』


『レニちゃんの話題になると、分かりやすいくらいに明るくなるからな』


『うむ』


 リスナーたちからの鋭い指摘に、光月ルナはちょっと引いているようだ。なんでここまで分かるんだろうかという気持ちからである。

 それはそれとして、前振りもほどほどにして、光月ルナはゲームを始めることにする。


「このゲームも久々なので、僕はちょっと緊張しております。配信に向けて久々にやってみましたが、ちょっと腕が落ちていたようで焦りました」


『久しぶりなら仕方がない』


『よかった、ルナちも普通の人だった』


 リスナーに安心したような反応をされながら、光月ルナは配信可能なクエストを受注していた。


「さて、タイムアタッククエストです。ちょっと遊んでいなかった間に追加されたクエストのようですが、初見でやってみようと思います」


『初見とは?www』


『ルナちに初見はありえない』


 クエストを始める前からこの反応である。


「もう、みなさまときましたら……。僕のことを何だと思っていらっしゃるのですか」


『wwwwww』


『どまいwww』


 ちょっと呆れ加減にしながらも、クエストを開始する。

 タイムアタックは99体の雑魚と1体のボスから構成されたクエストで行われる。

 この雑魚の出現の仕方がマップによって大きく異なるので、特徴をつかまなければ高速タイムを叩き出すことは不可能である。つまり、初見では基本的に無理だということなのだ。

 ところが、いざゲームが始まってみると、光月ルナはまるで出現位置をつかんでいるかのように雑魚をドンドンとぶち抜いていっている。


『初見の定義、壊れるwwwwwww』


『初見、本当?』


 リスナーたちからは乾いた笑いのようなコメントしか出てこなかった。

 初見だというのに、まるで出現位置が分かっていたような反応を見せているのだから、そりゃまあ疑われて当然というものだろう。

 そんなこんなで、光月ルナはノーミスでボスまで引き出してしまった。


『ノwーwミwスw』


『こいつぁ、たまげたなぁ・・・』


『常識を軽く飛び越えていく、それがルナちか』


 反応が完全に二極化していた。


「やってやりますわ。完全勝利は目前ですわよ」


『いっけー、ルナち』


『ここまでいったらなら、最後までノーミスや』


 光月ルナは、ボスへと攻撃を仕掛けている。

 今回のボスは取り巻きのゾンビを出現させるが、これはトータルの数にカウントされない。しかも、倒しても倒しても、一定時間ごとにボスが呼び出してくる。このゾンビがいる間にはボスにダメージが通らないので、非常に厄介なギミックである。

 ところが、光月ルナはそれをものともしない。

 取り巻きはヘッドショット一発で仕留め、15秒間隔で湧く取り巻きをあっという間に全滅させてしまう。

 そうなれば、位置取りに気をつけながら削っていくだけになる。

 さすがに最初の15秒では削り切れなかったが、二度目の15秒の間にボスを沈めてしまっていた。


「やりましたわ。これでクリアですわね」


『うおおおお、ノーミスktkr』


『初見とかマジか、これ』


『ルナち、神、ルナち、神』


 復活する様子もなく、無事にリザルト画面に移行したことで、光月ルナもリスナーたちも大興奮である。

 当然ながら、タイムアタックは堂々のトップ30入りである。上には上がいたようだが、久しぶりの上に初見でこの結果は化け物というほかないだろう。


「いい感じでしたね。今日のところは満足ですので、まだ早いですから残りは雑談でも致しましょう」


『おつおつ』


『いやぁ、いいものを見させてもらったわ』


 こうして、久しぶりのSLIVER BULLET SOLDIERの配信は無事に終わった。

 だが、この配信は再び伝説が戻ってきたとしてバズリ散らすことになったのだが、それはまた別のお話である。

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